甘酒は、米飯と米こうじ、水を混ぜて保温し、米のでんぷんを糖化させて造る。
アルコールをほとんど含ます、甘いのが特徴だ。酒かすや砂糖を使う場合もある。
森永製菓が販売する「甘酒」の売り上げは、2010年との比較で15年が1.8倍、16年は2.8倍にまで伸びたという。
同社マーケティング本部は
「発酵食品の酒かすと米こうじが原料で、ビタミンやアミノ酸を多く含む健康的な飲料として見直された。生活に取り入れる人も増えたようだ。日本版飲むヨーグルトとも言われる」
「大学との共同研究で、継続的な飲用により、目の下のくまの改善につながったなどの結果も出ている」
と話している。
購買者の大半は女性で、中高年層から若年層へと広がり、行事だけでなく、日常的な飲み物になってきている。
従来品はわずかにアルコール分が含まれるが、この1月にアルコールゼロの「森永のやさしい米麹甘酒」を新発売している。
東京や札幌など全国6か所に店舗を持つパンケーキショップ「ペリーファンシー」で、
生地に甘酒を入れたパンケーキなどを提供、若者へのアピールに力を入れる。
一方、みそメーカーのマルコメは、
酒かすと砂糖を使わず、ノンアルコールにこだわった甘酒に力を入れている。
2014年に販売を始め、昨年はショウガや豆乳をブレンドした商品も開発し、今春にはアウトドアにも携帯できるゼリー状の商品も予定しているという。
大型雑貨店の東急ハンズ銀座店は2月14日までの予定で特集コーナーなども設けている。
発酵食の研究や普及を行う日本発酵文化協会は、
「甘酒は栄養価が高く、『飲む点滴』などとも呼ばれる。好みの果物を混ぜたり、ジュースで割ってスムージー風にしてもおいしいですよ」
と勧めている。
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