2016年4月26日火曜日

頭脳力を高める、きな粉


大豆を炒ってひいて作ったのがきな粉です。

 香ばしい香りを持ち、良質のタンパク質をはじめ、ビタミンB1や葉酸、E、K、それにカルシウムやカリウム、亜鉛、鉄などのミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。

青大豆で作ったきな粉にはカテキンも期待できます。
 
黄大豆を使った黄褐色のきな粉の他に、青大豆で作ったうぐいす色のきな粉もあり、好みや用途に応して選ぶといいでしょう。


朝食のあと会社や学校に行き、そこではじまる頭や体を使う仕事や学習を考えれば、きな粉は朝ごほんのおかずとしては理想的というわけです。

というのは、お昼のランチタイムまで頭がスムーズに回転して働き、体も軽快に活動できる成分が
たっぷり含まれているからです。
 
その成分のひとつがレシチンで、ヘルシーなリン脂質の一種。記憶力や学習能力、創作力な
どと関係の深いアセチルコリンという脳内物質の材料なのです。

もともとは大豆に多い物質で、大豆100グラム中に1480ミリグラムも含まれています。

きな粉などの大豆製品を通じて摂取されたレシチンは、肝臓で分解されてコリンとなり、血液によって脳に送られアセチルコリンの材料となります。
 
ふだんから、きな粉のようなレシチンの多い食べ物を食べていれば、脳内のアセチルコリンが増え、頭の回転もなめらかとなって頭脳力の向上も期待できるわけです。
 
物忘れを減らして記憶力を強化するためにも、レシチンは脳細胞の老化防止には欠かせない物質といってよいでしょう。

しかも、女性ホルモンに似た働きのイソフラボンも多く、女性の若さを保つための大事な成分です。
 
脳のエネルギー源として欠かせない、ブドウ糖の完全燃焼に役立つビタミンB1がきな粉に多
いという点も朝ごはん向きでしょう。

一日働くためのエネルギーをとるのが朝ごはんですから、その日的に沿った食べ方が理想的なのです。

ご飯にきな粉をふりかけて食べれば、ご飯から良質なブドウ糖、きな粉からはビタミンB1を摂取できるという、情報化時代に向いた食べ物といえます。


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2016年4月19日火曜日

熱量を必要としない日本の風土


ごはんは腹持ちがいいのが特徴です。

したがって、日本の食事は副食から熱量をとる必要はありませんでした。

そのため、野菜の料理法なども煮物や和え物、お浸しなど熱量が上からない食べ方をしてきました。

魚介類なども刺身、焼き魚、煮魚など
熱量が上がらない料理法がほとんどです。

使用する調味料も、塩、味噌、醤油、酢、みりん、日本酒など熱量が低いものがほとんどでした。

それにくらべて、小麦粉を食べてきた国は、でんぷんで空腹を満たすことが難しいので、
副食や調味料で熱量をとらなければなりませんでした。

たとえば、パンに魚を食べようとすれば、マリネやカルパッチョということになります。

野菜などもサラダにドレッシング、マヨネーズ。

ほうれん草なども、お浸しではなくバター炒めになります。
 
パンには「フライパン」が似合うというべきてしょう。

調味料もパター、ラード、ヘッド(牛脂)植物油などの油脂類、あるいはソース、マヨネーズ、ケチャップなど熱量の高いものになります。

 
それは飲み物なども同じことです。
 
日本や中国、韓国などごはんを主食にしてきた国は、食後に飲むものはたいがいお茶です。

のどが乾いたときにも、水や麦茶、お茶など熱量の低いものがほとんどです。

飲み物から熱量をとる必要がないからです。


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2016年4月9日土曜日

「ゲノム編集」の専門学会。日本でも。

人や動植物の遺伝子を自在に切り貼りできる
新技術「ゲノム編集」の専門学会がこの4月、国内に初めて設立されることになった。

世界で激しい競争が進む分野なのだが、
日本は研究者が少なく出遅れていた。

大学や企業の専門家を集めて研究を底上げし、
ゲノム編集を活用した産業の後押しも図るという。

設立されるのは一般社団法人「日本ゲノム編集学会」。

生命科学や理工学、動植物学などの研究者と、遺伝子や製薬関連などの企業約20社が参加し、会員は約300人でスタートする見込み。会長には、山本卓・広島大教授(ゲノム生物学)か就任する。


さらに、こんなニュースも出ていました。

「ゲノム編集」の技術を使い、卵白アレルギーの主要な原因となるたんぱく質を持たないニワトリを作るのに成功したと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などの共同研究チームが発表した。

低アレルギーの鶏卵開発などが期待されるという。この成果は英科学誌サイエンティフイック・リポーツに掲載されました。
 
チームは、ニワトリの有精卵から、精子の元になる始原生殖細胞を取り出し、ゲノム編集技術で遺伝情報を変え、卵白アレルギーの原因となるたんぱく質「オボムコイド」を作れなくした。

この細胞を他の卵に移植し、オポムコイドを作らない雄のニワトリを作製。さらに雌と交配を重ねて、オボムコイドを作る遺伝子をまったく持たないニワトリが誕生した。
正常に育っているといいます。


ゲノム編集:
生物が持つ遺伝情報を、自在に書き換える技術。
DNAを切断する「はさみ役」の酵素と、酵素を切断したい位置に案内する分子を使い、狙った遺伝子を壊したり、加えたりできる、というもの。
従来の遺伝子組み換え技術に比べ、格段に効率が上がった。

関連参照
ゲノム編集国産で

AI開発の国際ルール作り

酵素丸わかり
素晴らしき発酵食

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2016年4月5日火曜日

たんぱく質不足と貧血の関係

貧血というとすぐに鉄分を補えばいいと思いがちですが、実は原因はさまざまです。

たんぱく質不足を痛感させられたエピソードです。
大学の入学時は痩せてひょろひょろだった水泳選手のA君。


2年の夏頃にはカラダも一回り大きくなり、たくましくなってきました。

これはチームの力になる選手だと周囲からも期待され、トレーニングにも熱が入りました。
 
ところが思わぬ赤信号がつきました。

A君が練習についていけないのです。ゆっくり長く泳ぐこともできるし、1本集中して速く泳ぐこともできるのです。

でも脈拍を上げかなりハードに追い込み、何本か繰り返す練習ができない。いつもスタミナが切れてしまうのです。
 
おかしいと感じたトレーナーは、練習が終わったあと、彼の脈拍を確認してみました。すると異変に気がつきました。

通常ならば練習中に3回計る脈は回を追うごとに減っていくのに、そのときはほとんど変化がありませんでした。

なかなか平常値仁戻りません。病院での血液検査をすすめたところ、結果は、総たんぱく量が低く、赤血球数も基準値よりかなり少なく、なんと栄養失調状態だったのです。
 
彼の場合は急にカラダが大きくなり、たんぱく質量が以前より必要になったのにもかかわらず、それに見合う量が摂取できなかったので、血液の質にしわ寄せがいったのです。

脈拍が落ちないはずです。私の当時のサポートの甘さが招いてしまった失敗でした。
 
激しい運動をすると酸素の運び屋さんである赤血球の総数が少ないため、酸素の供給が間に合わず、心臓は血液を何度も送り出すので、脈拍は落ちなかったのです。

ハードな練習を続けるにはカラダがついていけず、悲鳴をあげていたのです。
 
身長が一気に伸びたとき、筋肉が急激に大きくなったとき、ハードな練習で追い込むときなどは、たんぱく質が多く必要になります。
 
十分なたんぱく質量を補うように注意していきましょう、というお話でした。。


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