2016年12月31日土曜日

一日3回食の効果②


朝・昼・夕の3回の規則的な食事には、1日のリズムを守る効果もあります。


朝食により午前中の活動のためのエネルギ-源補給されますが、特に朝に飢餓状態となってい脳にとってはエネルギー源のブドウ糖が補給されるので収要です。

朝食を食べることで体温が上がり、1日の活動へのウオーミングアップ効果を得ることかできます。



肥満は夜つくられる

夕食には、その目に消費された栄養素や、睡眠中に進められる骨や筋肉づくりに必要なタンパク質やミネラルを補給する役割があります。
 
夜遅い食事は好ましくありません。

空腹感から、早食い、ドカ食い、食べ過ぎになりがちで、食べ過ぎたものは体脂肪として蓄積されやすくなります。

脂肪が多いと最悪です。

夜は心拍数が低下し、食べたもののエネルギーが蓄積されやすくなるからです。

胃もたれ、不眠、翌朝の食欲低下にもつながります。

残業などで早めの夕食がとれない人は夜7時前後に、バナナ、サンドイッチ、牛乳、クッキーなど軽食をとり、帰宅してから消化のよい軽めの食事を補うとよいでしょう。

2016年12月21日水曜日

一日3回の食事が体にいいわけ①


体内時計によって刻まれている生体リズムに合わせて、1日3回きちんと食べることが疲労や肥満を防ぎます。


日本での一日3食の習慣は鎌倉時代に取り入れられ、公家社会に引き継がれ、徳川時代には2・3食混合、明治になって一般庶民に3食が定着したとされています。


1日3回の規則的な食事が望ましい第一の理由は、人間の体に備わっている

生体リズムに合わせて3食をとることが健康に大変良いから
です。


二つ目には、
1日に必要な栄養素は3食でないと充足しにくいからです。

微量栄養素が確保できなくなる恐れがあります。
  

生体リズムに「時間の情報」を発信しているのが、脳の視床下部に生物が生まれつき備えていると想定されている「体内時計」で、睡眠・食事・活動などの生体リズムをコントロールしています。

生体リズムは本来1日25時間の周期ですが、体内時計の働きで、1日24時間周期に調整されています。

その調整に当たってもっとも強い影響を与える因子が夜明けや日没などによる光の変化です。

生体リズムとは、地球の自転に始まる自然環境のリズム(春夏秋冬、昼夜、潮の満ち干など)と連動しています。

地球上の生物は、この自然環境のリズムに合わせないと適応できず、人間も同様です。

体内時計と現実の時間の調整が狂った典型的な例が、時差ボケです。


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2016年12月11日日曜日

良く噛んで食べる、を考える

現代は加工食品が多く、柔らかい食べ物が好まれる傾向があり、現代食の咀嚼(そしゃく)回数は弥生時代の約6分の1、戦前と比べても2分の1に減っているといわれます。
 
よく噛むと、唾液分泌を促し、消化吸収を助け、口の中を清潔にしたり、脳を活性化するほか、肥満防止などにも有効と考えられています。

 
厚生労働省の2009年「国民健康・栄養調査」によると、

体型別にみた食べる速さについて、肥満者(体重を身長の2乗で割った体格指数であるBMIが25以上)で速いと回答した人の割合は男女ともに痩せている人と普通の人に比べて多い

といわれています。


よく噛むことが満腹中枢を剌激して食べ過ぎを防ぎ、内臓脂肪の燃焼を促進するという研究もあります。

噛むことが健康に役立つなら、今からすぐにしたい健康法です。
 
根菜類や豆類、こんにやく、かいとぅかんふっ海藻、乾物などの食物繊維の多い食品を食べたり、
素材を大きめにカットし、適度に歯触りを残して調理すると、よく噛むことにつながりますのでお試しください。
 
最近は、さまざまな食品の栄養成分が健康に良いと注目され、口から入れれば全てを吸収して、
効果が出るかのように宣伝されたりするので、受け止める私たちも勘違いをしてしまうこともあります。

人の体は、口に入れた食べ物の栄養素を
消化酵素や胃酸などによって分解し、ビタミンやミネラルなどの力を借りて吸収・代謝します
 
調理や「噛む」ことによって、
野菜の細胞壁を壊し、中に含まれる栄養成分を吸収しやすくなるのです。

食べ物の栄養成分をより生かすためにも、噛むことは大切なのです。
 
よく噛むことで毎回の食事を「大事に味わう」という感謝の気持ちにもつながることが一番大切なことかもしれません。

ともあれ、「良く噛んで食べる」ことは、消化吸収を助け、肥満防止に有効なのです。


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2016年12月1日木曜日

カルシウムとビタミンD

カルシウムや大豆イソフラボン摂取と、ジョギングなどの運動だけでは、十分な骨粗鬆症の予防にはなりません。

そこにビタミンDが加わってはじめて、万全になります。


ビタミンDについては、

①一日15分程度、直射日光にあたると皮膚が活性化する。
②日中のウォーキングは骨への振動や圧力がカルシウムの沈着を促進する。
③キクラゲや干しシイタケなどのキノコ類に多く含まれている。

などはよく知られています。

また、健康長寿の人はビタミンDの血中濃度が高いこともわかってきました。

それだけでなく、季節や地域による日照不足とビタミンD欠乏症の関係、ビタミンD不足による免疫機能低下とインフルエンザ罹患率やうつによる自殺率の上昇など、ビタミンD不足が招く症例の調査も始まっています。

厚生労働省による現状のビタミンDの摂取日安量は、1日5.5マイクログラム(μg)、上限量が50マイクログラムですが、ふつう1日25~50マイクログラムとることを推奨しています。
 
ビタミンDを毎日の食事だけで必要十分な量をとるのかむずかしい場合は、サプリメントで補うのもよいでしょう。

カルシウムの吸収を助けるためにも、ビタミンDが豊富なサケ、サンマなどの魚も積極的に食べるとよいでしょう。
 
さらに、近年注目されているのは、動物由来のビタミンD3です。

植物由来のビタミンD2に比べて、活性が強いのが特徴です。

D3はホルモンとして働きます。
 
ビタミンD3は、アンコウの肝(一切れ50g中に55μg)、黒カジキ(1切れ100g中に38μg)、紅ザケ(―切れ100g中に33μg)などに多く含まれています。
 
一方、骨を弱くする要素は、腸管でのカルシウム吸収を阻害するリン、カルシウムの利用を抑制する塩分です。

アルコールの摂取も、ビタミンDの働きを抑制するので、骨を弱くしてしまいます。

タバコも、ニコチンがカルシウムの吸収を阻害するので、よくありません。

心あたりのある方は、禁酒、禁煙を実行してください。



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2016年11月21日月曜日

骨粗鬆症を予防する


女性に多い骨粗鬆症とは、骨密度が若年の平均骨密度の70パーセント以下になった状態です。

女性の場合、骨粗鬆症は60~70歳代によく発症しています。

骨粗鬆症では、ちょっとした転倒で骨折などを起こしてしまうので、寝たきりの原因となることが珍しくありません。
 
骨の強さは、若いころ、骨量を増やすために、骨を硬くしている成分であるカルシウムを、どれだけ貯蓄したかに関係します。

貯金にたとえると、預金残高が多ければ多いほど、老後も心配かいらない、安心だというわけです。
 
女性は50歳前後で閉経します。閉経すると、骨密度は低くなります。

つまり、それまで蓄えていたカルシウム貯金が減る一方になります。

ですから、とくに女性は、閉経まではカルシウムをいかに多く蓄えるかを考えた食生活をしなければなりません。
 
カルシウムは1日650ミリグラム以上とることが推奨されていますが、牛乳だとコップ約3杯分にあたります。

ふだんからそれほどとっていないという人はリスクが高いので、今からでもカルシウム摂取を心かけてください。

 
一般的にいって、出産・授乳期はとくにカルシウムが失われやすいのです。

乳製品、それとちりめんじゃこなどの小魚類を十分にとって、カルシウムを蓄えておくことが大りです。
 
カルシウムというと、だれしも真っ先に小魚類を思い浮かべるでしょうが、じつは乳製品に含まれるカルシウムのほうが吸収率はよいとされています。

しかし、小魚類は豊富なミネラルを含んでいるので、乳製品、小魚類の両方を十分にとって、カルシウムを蓄えておくことが大切です。
 
そして女性では、閉経と同時に骨量の減少が始まりますから、カルシウムを減らさないように努めるべきです。

閉経して女性ホルモンのバランスが崩れると、骨が造られにくくなります。
 
更年期障害は、閉経期前後の女性にみられるホルモンのアンバランス(2つある女性ホルモンのうち、とくに女性らしさをつくるエストロゲンの減少が問題)による自律神経失調症の症状です。
 
エストロゲンは、カルシウムの形成や吸収の調節などの機能を持っています。

ですから、エストロゲンの減少は骨量の減少となって現れてきます。
 
乱れたホルモンバランスを整えるためには、エストロゲンの働きを高める大豆イソフラボンが有効です。

大豆イソフラボンは、納豆、豆腐、豆乳、黄粉などの大豆製品に豊富に含まれています。

これらはつとめて毎日摂取してください。
 
食生活の改善でも更年期の症状かよくならない場合には、たとえば、女性ホルモン製剤であるエストロゲンや、エストロゲンとプロゲステロンの複合製剤をホルモン補充療法(HRT)として用います。
 
骨にカルシウムを取り込みやすくするには、ホルモン補充療法(HRT)を受けてもよいでしょうが、これにはリスクもありますから、専門医とよく相談してからにしましょう。
 
更年期障害は、これまで女性特有の病気と考えられてきましたが、近年では、40~50歳代の男性にも起こることがわかってきました。

アンチエイジングの観点からは、男性ホルモンの合成に関ケするビタミンEやナイアシンの摂取、
バランスのよい食事で各種の栄養素を補給することが大切です。


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2016年11月11日金曜日

ブロッコリーとファイトケミカル


ファイトケミカルという言葉を聞いたことがありますか?
 
野菜や果物の中に含まれている植物性化学物質を総称してファイトケミカルといいます。

これはタンパク質、炭水化物(糖質)、脂肪(脂質)、ビタミンなどの栄養素以外の成分で、あえてたとえてみれば「不老長寿の薬」のような働きが期待できる薬用成分のことです。

サポニン、カプサイシンセサミン、ポリフェノールなどがその代表的なものです。

野菜には、数千種類以上のファイトケミカルが含まれていると推測されています。

―つひとつの野菜や果物に含まれるこれらの成分は微量ですが、私たちの健康にとって重要な役割を果たしてくれます。 

たとえば、ブロッコリーには約200種類ものフィトケミカルが含まれています。

そのなかでも注目され研究が進んでいるスルフォラファンは、細胞の中に入り、活性酸素を解毒する働きをします。

ブロッコリーはキャベツを改良したもので、食べる部分はスプラウト(芽)です。

皮をむいて茎も食べましょう。 

ブロッコリーは、ほろ苦い、青臭い独特の昧がします。

これは体内でスルフォラファッに変化する成分があるからです。

それが脳の細胞や免疫細胞の中に入ると、活性酸素を除去する抗酸化酵素がよく働くようになるのです。

このほろ苦い、青臭い独特の味は、いまから抗酸化作用になるように酵素を働かせるぞ、というア
ラームをからだに嗚らす働きをしていることか見つかりました。

スルフォラファンは、ブロッコリーのスプラウトはもちろん、カリフラワーやキャベツなど、おおむねアブラナ科の植物に多いのです。

スルフォラファンは、ピロリ菌(胃の中に棲みついている細菌の一種で、しばしば胃潰瘍の原因となる)の除菌効果やがん予防に効くという研究もあります。



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2016年11月1日火曜日

骨盤底筋群を鍛える



高齢者が介護が必要になる
一番の原因は「尿失禁」と「転倒・骨折」です。

思い通りに歩けるか、「おしっこを漏らさず歩けるか」がポイントになってくるのです。

高齢者には、尿漏れが気になって外出しない、したくないという人が結構います。

すると、外出しない → 筋肉が弱る → 閉じこもる
という悪循環になり、仕舞いには要介護の寝たきりを招きます。

いつまでも外出を楽しむためにも、
日ごろから膀胱、尿道、肛門を引き締める骨盤底筋群を鍛えておきます。

ここでは順天堂大学の白澤教授がおすすめする「お尻歩き運動」を見ていきます。


骨盤底筋群を鍛える「お尻歩き運動」とは、

①床に両足をそろえて座り、両手を胸の前でクロスする。
②バランスボールやクッション、バスタオルなどを膝の閲にはさむ。
そのままの状態を3~5秒問維持する。
③お尻を交互に動かして、10歩ほど前進する。
④②と同じようにして、10歩ほど後退する。
 
①と③までがこの運動を行うための準備です。

準備ができたら、③、④を行います。
 

バランスボールやクッション、バスタオルなどが落ちないように、膝で強く締め付けると、骨盤の筋肉の長寿遺伝子を活性化できます。
 
無理をせず、朝晩毎日2往復を目安に行いましょう。
 
骨盤のバランスをよくして、軸を安定させることは大切なのです。


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2016年10月22日土曜日

尿洩れのこと

あまりり話題にしない話です。

くしゃみやせき、重い物を持ち上げようとしたときなど、おなかに力を入れた瞬間にわずかに尿が漏れることはありませんか?

これは「腹圧性尿失禁」で、尿漏れトラブルの約5割に上ります。

ほかに、強い尿意でトイレに間に合わず漏れる「切迫性尿失禁」が約2割、両方の症状がある「混合性尿失禁」が約3割になっています。

瞬間的に大きな腹圧がかかると、閉じているはずの尿道の筋肉がゆるみ尿がわずかに押し出されてしまうことがあります。

尿道の筋肉が強く締まっていれば尿漏れは起きません。

ところが、男性の尿道が約20cmと長く、筋力も強いのに比べ、女性の尿道は約4cmと短い上に筋力が弱く、下方を向いているため、男性に比べて構造上、尿漏れしやすいのです」と専門家は解説します。

骨盤内の下部にある骨盤底筋は、ちょうどハンモックを張ったように下から内臓を支えています。

尿道、膣、肛門を締め、ぼうこうを腹圧の衝摯から守る働きをしていますが、出産や加齢などで骨盤底筋や尿道を締める筋肉群が弱ると、尿漏れを起こしやすくなります。

そこで、専門家が勧めるのが骨盤底筋を鍛える体操です。

あお向けに寝て膝を肩幅に開いて立て、
膣と肛門にぐっと力を入れて5秒間締め、力を抜きます。

10回を1セットとして、1日3セット以上を気長に続ける。

この体操によって、骨盤内の血流が改善され、柔軟で強い筋肉が得られます。

尿道をしっかり閉じられるようになるので、腹圧性尿失禁だけでなく、切迫性尿失禁にも有効です。
 
また、生活習慣の改善も重要です。

肥満になると、ぼうこうが常に圧迫され、血流が悪くなります。

肥満で尿漏れに悩む女性には減量が大きな効果を上げています。

日常生活に運動を積極的に取り入れると良いでしょう。
 
最近では健康のためにとスムージーを飲む女性が増えていますが、これには水分の取り過ぎで尿量が増え、切迫性尿失禁を誘発するケースもある、と懸念されています。

また、野菜を多く食べる人は、意外に食事からも水分を多く摂取しているのです。そのこともことを忘れずにおきましょう。


まとめとしては、尿漏れの予防と改善は、

骨盤底の筋力アップと適正な体重維持、そして水分量の調節。

これを日常生活の中で習慣付けていくことが大切、ということになります。


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2016年10月12日水曜日

精度を増す「AI」。広がる領域

AIは人工知能などと呼ばれているがその活躍が注目されている。
医療現場などでの現状が新聞などで報道されていた。

以下まとめてみた。


いうまでもなく、AIは、人間のように知的な活動ができる機械のことだ。

医療現場で実用化されているAIには、大量のデータを基にコンピューターが自ら学ぶ機械学習という手法が使われている。

富士フイルムが製品化したがんの画像診断支援システムは、コンピューター断層撮影法(CT)で撮った患者の画像を入力すると、あらかじめ数千枚のがんの画像を「予習」したコンピュータが類似画像と診断情報を数例示する。

画像診断医など専門医の判断と8~9割が一致するという。
 
また、臓器の典型的な大きさや形状などの基本情報を覚えさせ、患者のCT画像数百枚を入力すると、臓器の立体像を血管まで再現し、病巣の大きさや体積を計算できるシステムもある。

手術の手順検討や治療の選択にも使われている。
 
自治医科大学は、医療機器メーカーと共同で、診断支援のAI「ホワイト・ジャック」を開発した。

問診票や診察内容から、病名や確定診断に必要な検査法、薬の候補を助言して、一人で大勢の患者を診る地域のかかりつけ医らを支援する。

そんなAIを使った診断を今年度中に同大病院で試験運用を始めるという。

病院を訪れた患者は、人型ロボットの手元にあるタブレット端末に、名前や年齢、症状、既往症を入力。

するとこの情報はAIに送られ、腹部の痛みに対して「虫垂炎」など、候補となる10~20種類の病名が医師に示される。

AIは、病気に関する研究成果などを基に判断しており、同大の石川鎮清教授は
「患者が少ない病名も挙げているので、診断の見落としを減らせる」と期待をしている。

AIの進歩は、コンピューターの性能アップと大量のデータ蓄積に加え、2012年頃から成果を上げた「ディープ・ラーニング(深層学習)」と呼ばれる新たな手法で加速した。

最近では、囲碁でトッブ棋士に打ち勝ったことでも注目されていた。クルマの自動運転でも注目されている。

深層学習も機械学習のひとつで、データ量が増えるほど精度が上がる。

さらに学習を重ねるほど答えを出す時間が短縮する。

また、東京大学医科学研究所は、
深層学習できる米IBM社のAI「ワトソン」に、2000万本以上の論文、1500万件以上の
薬剤関連の情報を学ばせ、患者の遺伝情報から、がんの発症に関わる遺伝子や治療藁の候補を提示させる臨床研究を行っている。

人間だと2週間かかる遺伝情報の分析をわずか10分でこなすという。
 
既に70人以上の患者に、分析結果を提供して、診療に役立てている。

極めてまれなタイプの白血病と判明した女性は、医師の判断で治療薬を変更して、病状が回復、退院することができた例がある。

同研究所病院の東條有伸副院長は

「がんに関して、毎日、遺伝子変異などの新しい情報がたくさん出ている。
最適の治療を迅速に患者に届けるために、今後、AIの役割はますます大きくなるだろう」

と話している。


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2016年10月2日日曜日

フレイルに気をつけて


最近、日本ではフレイルという言葉を聞くようになりました。

厚生労働省の定義もあって、

「加齢とともに、心身の活力(たとえば筋力や認知機能など)が低下し、生活機能障害や要介護状態、死亡などの危険性が高くなった状態」

と示されています。

体重が減った
疲れやすくなった
あまり動き回らなくなった
歩く速度が遅くなった
握力が弱くなった

の5項目のうち3項目以上があてはまると、フレイルのおそれがあります。

夏場はどうしてもさっぱりしたものを食べがちですが、フレイル対策には、良質なタンパク質を積極的に摂ることが効果的で、肉・魚料理を敬遠しないようにしたいものです。

ある調査によると、一日69.8グラム~76.1グラムのタンパク質を摂取した高齢女性は、フレイルと判定される比率が明らかに低下したそうです。

75グラムのタンパク質の摂取量を身近な食材に換算すると、鶏胸肉や豚ひれ肉などの場合は340グラム、マグロの場合は280グラムです。

量の多さに驚くかも知れませんが、タンパク質は他の食材からも摂れますが良質なタンパク質が摂取できる肉や魚を積極的に食べるようにしたいものです。



関連参照
サルコペニアを予防する

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2016年9月23日金曜日

健康な脳を保つエクササイズ



私たちは50歳を過ぎる頃から
運動不足の生活が生活習慣病を誘発して、
要介護や寝た切り、
さらには認知証などへの不安を感じ始めたりします。

エキササイズはこんな人には効果があります。

運動は脳の活性化にも効きます。


ポイントとしては

①ややきつい強さの運動を行う

生涯にわたって元気で健康な脳を保つには、ウオーキングや筋トレで体を鍛えることが大事です。

ゆっくり歩きでは脳への刺激は期待できません。

速足歩き、あるいはジョギングくらいの強度で健脳効果が上がります。

 
②やや複雑な動きと組み合わせる

単調な動きを繰り返すだけではなく、手指やステップなどのやや複雑な動きを取り入れ、簡単に
できるようになったら、少しレベルを上げます。


③二重課題をこなしながら動く

ややきつい運動に加え、音読や単純計算、思い出し、早口言葉などを同時並行で取り入れます。


④笑顔で楽しぐ行う

うまくできないからとイライラしながらやると、脳の活性化には逆効果です。
あまり気負わずに芦顔を忘れずに行うことが長続きのコツです。
 

認知症になるのではと思い悩む前に、まず健脳エクササイズを生活習慣に取り入れましよう。

体の持久力、筋力、柔軟性を鍛える運動は、同時に脳の粘り強さ、力強さ、しなやかさを向上させるのです。 


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2016年9月13日火曜日

筋肉は1年で1%ずつ減っていく

健康でふつうに歩けるうちは、自分か歩けなくなったり、寝たきりになったりするなんて、想像しにくいかもしれません。

たとえそんな日が来るとしても、まだずっと先の話だと思っているのではないでしょうか。

「最近、疲れやすくなってきた」「歩くスピードか遅くなってきた」と感じたことはありませんか?

じつはそれこそ、将来の寝たきりにつながる「筋肉の衰え」の兆しなのです。

筋肉は、何もしなければ、
20代をピークにどんどん減少していきます。

一般的には1年で約1%ずつ減少していくといわれていますから、10年で10%です。


ということは、
40代になると20代のころの20%減、50代で30%減となり、

70代になると20代の約半分にまで減少してしまう計算です。


さらに高齢になれば、1年で1%以上の減少もありえます。
 
ただ、不思議なことに、筋肉量が減少したからといって、すぐに筋力が低下してしまうわけではありません。

じっさい、40代になって筋肉量が20%も減ってしまっても、握力、脚力、背筋力はそれほど低下しません。

筋力がガクンと落ちはじめるのは、50代以降です。

そのため30代、40代のうちは「まだ若い」筋肉もそれほど衰えていないぞ」と過信してしまう人がとても多いのですが、そこが落とし穴です。
 
なぜなら、運動や筋カトレーニングの必要性を感じないので、筋肉はますます衰えていきます。

そのうえ、若いころと同じつもりで肪肉に無理をさせてしまいがちで、心身ともに疲れやストレスがたまりやすくなっていきます。
 
こうして疲れやすくなる → ますます運動しなくなる → さらに筋肉が衰える、

という悪循環に陥ってしまうことが、「気がついたら、足腰が衰えていた」という事態につながっていくのです。


筋肉には「体を動かす」「エネルギーを生産する」などの機能以外にも、

・「さまざまな情報を発信して脳の働きに影響を与える」
・「健康状態を左右する生理活性物質やホルモンを分泌する」

といった機能を持っていることがわかってきました。

筋肉の衰えを放置していると、こうした機能にも乱れが生じてきます。

その結果、脳や体にどのような悪影響がおよぼされるのか、現時点では解明されていないことも多いのですが、未知のリスクを予防するため、筋肉のもつ健康効果を最大限に活かすためにも、いま、筋肉に注目が集まっているのです。



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2016年9月3日土曜日

iPS細胞を臍帯血からつくる

京都大・IPS細胞研究所(山中仲弥所長)が、

再生医療に利用する備蓄用の人工多能性臍帯血を利用した

幹細胞(IPS細胞)を新生児の臍帯血を使用して作った
ことが8月17日、分かった。

成人の血液から作った場合より
遺伝子変異が少なく、品質が良いという。

7月に完成させており、研究機関などへの提供態勢が近く整う見込みだ。

IPS細胞をさまざまな組織などに変化させて移植する再生医療の実用化を促進させそうだ。

IPS細胞を利用する際、患者自身の細胞から作ったIPS細胞を組織や細胞に変化させて移植すれば拒絶反応は起きないとされるが、時間や費用がかかる。

同研究所は、拒絶反応が起きにくいIPS細胞を作って備蓄し、広く迅速に提供する「IPS細胞ストック」を構築しており、今回作製したIPS細胞もその一環である。

白血病治療などのため設置されている臍帯血バンクを活用できる利点がある。
 
臍帯血は新生児のへその緒に含まれる血液で、

・ストレスを受けた成人の血液細胞に比べて遺伝子の変異が少ない
・IPS細胞を作る際の効率も良いという。

今回使ったのは東海大病院(神奈川県)で保管されていた臍帯血。

提供者とその家族の同意を得て作製し、品質などをチェックし完成させた。
 
理化学研究所の高橋政代氏らのチームは14年9月、患者自身の細胞から作ったIPS細胞を使って作製した網膜細胞を患者本人に移植する世界初の手術を行っている。

確実に実用化、一般化に向けて進んでいることがわかる。


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2016年8月23日火曜日

「健康長寿」と筋肉



健康で長生きするため、寝たきりを防ぐために、
あなたがいちばん気をつけていることは何でしょうか?

よくいわれるのは、「血管の老化を防ぐ」ということでしょう。

20世紀初頭に活躍したカナダの医学者ウイリアム・オスラーは、「人は血管とともに老いる」という名言を残しています。

その言葉どおり、長いあいだ、私たち日本人の3大死因は、がん・心疾患・脳血管疾患で、第1位のがんを除けば、血管の老化に起因するものが大半を占めてきました。

そこで、健康長寿のためには「血管の老化を防ぐ」ことが大切だといわれてきたわけです。
 
日頃から、血管の老化を防ぐため、
「脂質や糖質の摂り過ぎを抑え、野菜中心の生活を心がけている」という人はとても多いのです。

しかし、平均寿命が延び続け、100歳長寿も珍しくなくなったいま、それだけでは健康長寿を実現するのが難しくなってきました。

たとえば、2011年以降、日本人の死因第3位だった脳血管疾患は第4位となり、代わりに肺炎が第3位になりました。

これは、医療技術の進歩によって脳血管疾患で亡くなる方が減少し続けてきたためです。

血管老化で亡くなる方が減ったのは、とても喜ばしいことですが、代わりに寝たきりになる人が
増え、肺炎で亡くなる方が増えるという、なんとも皮肉な事態となったわけです。
 
同じ長生きするのなら、寝たきりよりも、「自分のことは自分でできる」という状態が少しでも長くあってほしい、と願うのが自然ではないでしょうか。
 
そこで注目すべきなのが、「筋肉」なのです。

私たちの体は、立ったり歩いたりすることで健康を保てるようにできています。

そのため、筋肉が衰えて歩くのが困難になってくると、健康を保つのが難しくなり、老化にも拍車がかかって寝たきりのリスクが高まります。
 
そういう意味では、「人は、筋肉とともに老いていく」といえるでしょう。

いまや、筋肉の哀えを防ぐことこそ、健康長寿の鍵なのです。

ただし、血圧を下げる薬など、血管老化に効く薬はあっても、筋肉の哀えに効く薬はありません。

寝たきりになりたくなければ、自分で筋肉を鍛えるしかないのです。




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2016年8月13日土曜日

「疲れやすさ」と寝たきりと

頑張って仕事や家事をしたり、体を動かしたあとは、年齢に関係なく誰でもだるさや疲れを感じます。

そんなとき、「単なる働きすぎ」「運動のしすぎ」と受け流していませんか?

もともと日本人はとても真面目で勤勉な人が多いので、若いころから「疲れる」ということに慣れており、疲れをあまり気にしません。

頑張ったのだから疲れて当然、こんなものだろうと、十分な休息もとらずに無理をしすぎる傾向すらあります。

若いうちはそれでもよいのですが、40代、50代になり、「以前より疲れやすくなった」「疲れが抜けなくなった」と感じたら、「年のせいかな」とため息をつくだけでなく、筋肉の衰えを疑ってみましょう。

運動をしてエネルギー不足になると、肝臓や筋肉に蓄えられているグリコーゲンという糖の一種が分解され、エネルギーが生産されます。

このとき、副産物として発生する乳酸が蓄積すると「疲れた」と感じるため、かつては乳酸=疲労物質と考えられていました。

しかし、最近では、乳酸自体は、決して悪者ではないことがわかってきました。

ふつうなら、乳酸は肝臓に運ばれてエネルギーの元となるグリコーゲンをつくるために使われます。

そのため、時間が経てば血液中の乳酸は徐々に減り、疲れも回復します。

ところが、運動不足の人、血流がよくない人、そして筋肉屋が少ない人は、なかなか血液中の乳酸が減らず、疲れが抜けにくくなったり、慢性的な疲労を感じるようになります。


考えてもみてください。

仮に100の力をもった人が10kgの荷物を持ち上げるのと、50の力をもった人が同じ10kgの荷物を持ち上げるのとでは、疲れ方が違うのは当然なのです。

そのため、筋肉量が減ると疲れやすくなるだけでなく、血流が悪化し、エネルギーの生産効率も低下して、さらに乳酸がたまりやすくなります。

だから、ただ歩くだけでもだるい、疲れると感じるようになるわけです。

筋肉の量は、ある日突然ガクンと減るわけではないので気づきにくいのですが、何もしなければ、筋肉はそのまま少しずつ、しかし着実に減少し続けていきます。

すると、いずれは歩くことはおろか、立つこと、起き上がることも困難になり、寝たきりへとまっしぐらなのです。

その前に糖尿病や認知症などになってしまうかもしれません。
 
「あんまり脅さないで!」と思われるかもしれませんが、これはあくまでも「何もしなかった場合」の話です。

筋肉の衰えは40代から加速し、50代から顕在化しはじめますから、
その年代になって疲れやすくなってきたと感じたら、けっして放置せず、

「本気で筋肉を増やそう!」と考えるべきです。

それが、将来の寝たきりを防ぐ第一歩なのです。



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2016年8月6日土曜日

筋肉が減ると肩こり・腰痛が悪化する!

あなたは1日何時間くらい座っていますか?

一日じゅうパソコンに向かって仕事をしているオフィスワーカーは、1日6時間以上座っているといわれています。

最近では、オフィスワーカーでなくとも、家で座りっぱなしという人が多く、学生や家庭の主婦でさえ、昔に比べれば座りっぱなしの時間が増えています。

そういう人が陥りやすいのが、慢性的な運動不足と腰痛や肩こりです。

「座りっぱなしの時間が長いと、生活習慣病のリスクが上がる」という研究結果が報告されて話題になったことがありましたが、肩こりや腰痛も、いまや立派な国民病となっています。

厚生労働省の調査でも、日本人が抱える自覚症状の第1位と第2位は、男女ともに肩こりと腰痛が占めており、2013年に発表された米ワシントン大学と東京大学などによる共同研究「2010年の世界の疾病負担研究」では、「日本人の健康長寿の最大の脅威」は意外にも腰痛だったというセンセーショナルな結果が報告されているくらいです。

残念ながら、肩こりや腰痛については、これほど医学が発達している現在でも、その発症メカニズムや治療法は明らかになっていません。

ただ、座りっぱなしで動かない時間が長い人ほど、運動不足、猫背などの悪い姿勢、長時間同じ姿勢をとることによる筋肉の緊張、関節への負担、血流の悪化などが顕著となっていくのはたしかです。

そして、そこへ拍車をかけるのが、加齢による筋肉量の減少です。

加齢で筋肉量が減少してくると、体を支える力が弱まって骨や関節に負担がかかり、それだけでも肩こりや腰痛になりやすくなってきます。

40代以降に屑こりや腰痛に悩まされる人が増えるのも、加齢による筋肉旦の減少と無関係ではないでしょう。
 
寝たきりも困りますが、先ほどの研究報告でもいわれているように、肩こりや腰痛も健康長寿にとっての脅威です。

筋肉を鍛えることによって症状をある程度抑えられますから、ウォーキングなどで全身の血流をよくするとともに、少しきつい筋トレをして筋肉を強化していきましょう。

腰痛は、大腰筋をはじめ、人腿直筋、人腿筋膜張筋などを鍛えると効果的で、ここを鍛えることで肩こりも緩和されるといわれています。

いずれも、加齢で衰えていく筋肉ですから、これらを中心に筋力を鍛えていきましょう。

寝る前は自律神経のひとつである副交感神経が優位になって緊張した筋肉がゆるみやすくなっていますから、寝る前に行なうとより効果的です。 


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2016年7月30日土曜日

太っていても栄養が足りていない?


この飽食の時代に栄養失調の話?
と意外に思われるかもしれませんが、充分に食べていても栄養バランスが悪いために低栄養に陥っている場合があります。
 
いわゆる食が細くて痩せている人=低栄養だとは限りません。

実は太っている人も油断は出来ません。

摂取カロリーは多いのに栄養バランスが偏っているために栄養がきちんと摂取できない「隠れ栄養失調」の場合があるのです。

また健康長寿には粗食がよいという風潮から、脂肪やコレステロールを気にするあまり、過度に肉を避ける方もいますが、肉は生命維持に不可欠な良質のたんぱく質が豊富な食材です。

 
日常的にたんぱく質が不足した状態が続くと体の代謝が低下してしまい、粗食を心がけているにもかかわらず、太りやすくなったり、さらに様々な悪影響を体に与えるリスクが高まるので注意か必要なのです。


たんぱく質は、肉のほかにも魚や大豆などの植物性食品にも含まれますがタンパク質含有量の面では少量で必要量を摂取できるの方に軍配が上がるのです。

気になる脂肪は、肉の種類や部位を見極めてコントロールするとよいでしょう。

また良質のたんぱく質を含むもオススメの栄養食品です。

いずれの場合も「適量をバランス良く」摂ることを忘れないようにしたいものです。


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2016年7月23日土曜日

腸内フローラとは何?



最近、日本のテレビや雑誌などで「腸内フローラ」がさまざまな病気に影響していると話題になっています。

腸内フローラとは、ズバリ、腸内にいる細菌の集団(腸内細菌叢)のことです。

実は、人間の大腸の中には1000種以上、約600兆個もの大量の腸内細菌が住んでいます。

その細菌が種類ごとに集団を作って、腸内に広がっている様子が花畑に似ていることから「腸内フローラ」と呼ぱれるようになりました。
 
近年、この腸内フローラの重要性が注目され、21世紀は「腸の時代」などもといわれ、現代医療のトップランナーになるほど研究が盛んに行われているのです。
 
ヒトの腸内フローラの構成が極めて個人差が大きいために、それらが住む場である大腸は、ヒトの臓器の中で最も種類の多い疾患が発症する場なのです。

腸内フローラを構成している細菌が直接、腸管壁に働き、消化管の構造・機能に影響し、宿主の栄養、薬効、生理機能、老化、発がん、免疫、感染などに極めて大きな影響を及ぼすのです。
 
腸内細菌が産生した腐敗産物、細菌毒素、発がん物質、二次胆汁酸などの有害物質は腸管自体に直接障害を与え、発がんやさまざまな大腸疾患を発症します。

また、一部は吸収され、長い間には宿主の各種内臓に障害を与え、発がん、肥満、糖尿病、肝臓障害、免疫能の低下などの原因になるであろうと考えられています。 
    
研究が進むにつれて、腸内フローラを構成する腸内細菌は、小腸で消化吸収されずに、大腸に到達した食物繊維などから、

酪酸やビタミンB群などさまざまな有益な物質を作ったり、
有害物質を分解して無毒にしたり、
体を異物から守る免疫に重要な働きをしたりするなど、

私たちの健康維持に大きく貢献していることが明らかになっています。
 
そして、何と腸内フローラの中に、「デブ菌」「ヤセ菌」と呼ばれる腸内細菌がいて、
肥満に大きく関わっていることが新たに分かったのです。
 
すなわち、太った人はファーミキユーテス類という腸内細菌の種類の割合が多く、痩せている人にはパクテロイデーテス類という種類の割合が多かったのです。

このことから、腸内細菌のファーミキューテス類は肥満を招きやすいデブ菌であり、バクテロイデーテス類は太りにくくなるヤセ菌といわれるようになり、そのバランスによって、肥満あるいは痩せが促進される、と考えられるようになりました。

このように、ヒトそれぞれの臨丙細菌の構成が分かれば、病気の治療、健康状態の把握などに利用できる、という無限の可能性が秘められています。

実際、ヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆といった発酵食品や腸に効く食物繊維を豊富に取ることなどで腸内フロ上フのバランスが整えば、有害な菌をやっつけ、免疫力を高めてくれる[善玉菌](ビフィズス菌、酪酸菌など)が増えて、健康的に生活できます。

逆に、乱れた生活を送ると、車内を腐敗させたり、有害物質を作ひ出す「悪玉菌」が増え、腸内バランスは崩れていきます。

例えば、肉食過多、運動不足などです。

もしも下痢、便秘などが起きたら、体操で腸を強くしたりして、腸内環境を良くすることが大切です。

命さえ左右する臓器である「腸」を制することこそが快適なネクストーライフを手にする「はじめの一歩」であると肝に銘じましょう。


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2016年7月16日土曜日

「和食」って何だろう

昨年、ユネスコ無形文化遺産に登録されたことも手伝って、いまや、「和食」は日本にとどまらず、世界から注目されています。

健康の面からも注目されています。

そこで「和食」の歴史を簡単に見ていきます。

  
「和食」という言葉の成立は、西洋料理(洋食)の移入を契機とするもので、近代以降のことにすぎません。

広義には「日本人が作り出した日本にしかない料理」と定義することも可能で、寿司、テンプラ、スキヤキのほか、カレーライスやラーメンなども含まれます。
 
しかし狭義には、「ご飯に一汁三菜を基本とし、カツオやコンブの出汁を用いた伝統的な料理」ということになります。

狭義の「和食」であれば、その成立は室町時代(一五世紀頃)の本膳料理に求められるのです。
しかし、それ以前にも日本の上層社会で用いられていた料理の様式がありました。

記録に残るもっとも古い儀式料理は、平安時代の大饗料理で、これは料理の品数が偶数組みであるほか、台盤という食卓を用い、箸と匙が添えられるなど、中国料理の影響を強く受けています。

また調理技術は非常にシンプルで、銘々が口にする時に好みの調味料で味付けしていました。

それが鎌倉時代の精背理に至って、植物性食品を用いながら動物性食品のような味を出す工夫が重ねられたのです。

このため調理技術が高度な発展をみたが、これも僧侶たちが中国の禅宗寺院から学んだ料理であった。

それが書院造りや畳・床の間など、いわゆる日本的な伝統文化か発達した室町時代になって、大饗料理と精進料理の長所を、日本風にアレンジし、七五三の膳組という奇数を基本とする本膳料理が登場しました。

これがいわゆる「和食」の成立ということができるのです。

出汁のベースとなるコンプやカツオの流通も盛んとなったほか、味噌・醤油あるいは酒・酢などの発酵調味料の技術が発達して、日本独自の料理法が確立をみた。 
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さらに茶の湯の発達は、茶事用の食事として懐石料理を産みました。

これは質素を旨として、一汁三菜を理想としたため、本膳料理の一部を切り取りつつ、これを
最高の料理に仕立て上げたのです。

茶の湯には、一期一会という思想があり、どの茶会も一生に一度きりのものであるから、その出会いを大切にしたのです。
 
それぞれの季節で最高の旬の食材を用い、彩りを重視して器との相性や盛付に配慮し、料理の温度にまで気をつかうという「もてなしの心」が求められたのです。

さらに食事空間を、どのような書画や花器・花々で飾るかという「しつらえの心」も大切とされました。

こうして、懐石料理は、戦国期に「和食」の最高峰に達したのです。

ただ、これらの儀式料理までは、食べる人間や場所・時間が定められていました。

それが江戸時代に入ると、料理屋が登場し、いつでも誰でも金さえ出せば、茶の代わりに酒を伴う会席料理が味わえるようになったのです。

また醤油・酢・味醂といった発酵調味料の大量生産が始まり、これらが広く流通したことで、江戸時代に「和食」は、人々の身近な存在となっていったのです。


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2016年7月9日土曜日

ニンニクで生涯現役だ。

ニンニクを上手に活用して、体力を強化しよう。

そして、「花の生涯現役」を目指そうという話。

バリバリ食べるのもいい。すりおろして、ちょびっとなめてもいい。

油でキツネ色に揚げてもいいし、フライパンでニンニクチップスを作ってもいいのです。

醤油やみそに潰けて食べるのも、これまたよい。

90歳になっても、100歳になっても、だれの世話にもならない。

ニンニクには、そのくらいの力があるのです。
 
ニコニコ笑ったり、「ワッハッハッ」と腹の皮をゆさゆささせる大笑いだったらもっとよい。

笑うと、NK(ナチュラルキラー)細胞が増え、ガン細胞の芽を押さえこんでしまう力かあるのです。

自然に深呼吸しながら、若々しい記憶力と健康を維持して、人生をエンジョイしよう。

「大満足長生き人生」を送るためには、病気を防ぎ、病気を追い払う、自然治癒力をふだんから強化しておくことが、大切になってくるのです。

その「自立強化食」の最右翼がニンニクなのです。

イギリスでは、俗に、「貧乏人の毒消し薬」と呼ばれているそうであるが、貧乏人であろうと大金持ちであろうと、ニンニクは、利用する者すべてに、そのすばらしい効果を、平等に与えてくれるだろう。
 
日本でも、古くからニンニクは 「万病に効く」とか、「疾病よけ」、あるいは。「疲労回復薬」などとして、用いられてきました。

我が国現存最古の医術書である平安時代の『医心方』には、ニンニクの効能が、詳しく述べられているのです。

その効能を、箇条書きにしてみると、

1、浮腫や虫などの毒によって生じる皮膚の病気を散らし、風邪の毒をも消す。
2、血液の循環をよくして、体を芯から暖める働きがある。
3、食べはじめには、視力か弱くなるような感じがするが、食べ続けているうちに、かえって、よく見えるようになる。
4、昧は、刺すように辛いが、保温効果が高く、もろもろの体毒を消す上で役に立つ。
5、魚や肉と和え物にして食べると、味がよくなるだけではなく、元気も出てくる。
 
ニンニクの原産地は、西アジア地方とみられていますが、現在では、東洋からヨーロッパ各国、さらに南北アメリカ大陸と、世界中で栽培され、料理はもちろん、薬用としてもその作用は評価を高めているのです。


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2016年7月2日土曜日

「黒いもの」を食べる


土用の丑の日には、ウナギに限らず、また、その習慣が根付く前から、「黒いもの」を食べる習慣がありました。

実は土用は、「陰陽五行説」からきているのです。


四季は、「水火土金水」の五行に簡単にはあてはまらないのです。

そこで、四季に、春=木、夏=火、秋=金、冬=水をあて、
それぞれ90日間ある季節の終わりの18日間を、「土」としたのです。

そして、この土用の間にある丑の日、現在の7月28日前後を「土用の丑の日」としたのです。

土用の丑の日には、平賀源内の助言よりずっと前からウナギが食べられていたのです。

それは平安時代のことで、そのころは、ウナギに限らず「黒いもの」
はよいとされていたのです。

そこて、ナマズ、ハモなどが食べられていたのです。

黒いものは悪魔除けになると信じられていたこともあります。

邪気がやってくるのは、鬼門である丑虎(丑寅)=北東の方角からと考えられていたため、丑の日に、魔除けの黒いものをという発想が生まれたのです。

また、丑の日にちなんで「ウ」の字がつくものを食べるという習慣もありました。

例えば、梅干し、瓜などがたべられていたのです。


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2016年6月25日土曜日

森の中に不老長寿の自然食


有機野菜とか無農薬野菜などと共に、自然食ともいうべきナッツ類が、静かなブームになっています。

ナッツ類とはクリやクルミ、ギンナンなどのことです。

アメリカ産のアーモンドや畑で作るピーナッツなども、ナッツ系です。

これらは、ほとんど年中出回っているが、味のみずみずしさは、やはり、秋から冬にかけての季節です。


医療費の負担増、少子化、高齢者の増加などもあって、健康に対する関心が高くなり、食に注目する消費者が急増しているのです。
 
ナッツは、種子です。

したがって、次の代の一本の本に生長して、
同じナッツをならすために必要な栄養成分や遺伝的な情報が、ぎっしりと詰まっており、
それらがタンパク賢やビタミン類、ミネラルといった、味と栄養の「カプセル」になっています。

日本では、青森県の三内丸山遺跡などで、縄文時代の巨大遺跡が発掘されて話題になりました。

縄文時代は、今から1万2000年前から2300年ほど前までのほぼ1万年間をいいます。

この時代の終わり頃になって、稲作文化が渡来するのですが、それ以前の主なカロリー源は、
トチの実やドングリ、クルミなど木の実類であることが判明しています。

ナッツ類は、「森の玄米」といってもいいほど、栄養的にも米に負けない力を持っていたのです。
主な本の実、種実の成分をみてみよう。

クルミ
良質のタンパク質や脂質が多く、占くから老化防止や強精食として用いられてきました。
脳細胞をはじめ血管などの体細胞の酸化を防ぐビタミンEや、頭の回転をよくするビタミンB1、肌のみずみずしさを守るB2も多いのです。

クリ
クリ100グラム中には23ミリグラムのビタミンCが含まれています。
ホウレンソウの場合、35ミリグラム(年平均)だから、ほとんど同じです。しかも、クリのビタミンCはデンプン質に含まれており、熱に強いというメリットがあり、ホウレンソウより有利です。味覚の衰えを防ぐミネラルの亜鉛も多いのです。

ピーナッツ
ブレイン・フード(健脳食)と呼ばれるレシチンを豊富に含んでいます。
記憶力とも関係の深い成分で、痴呆症の予防にも役に立つのではないかともいわれています。

アーモンド
脳細胞の酸化や血管の老化を防ぐビタミンEが豊富です。
さらに、ストレスを予防するカルシウムやビタミンB1、レシチンなども含んでいます。

ギンナン
イチョウの木は大変に生命力が強く、樹齢1000年などというものもあります。
ギンナンには、長寿をもたらす樹木のエネルギーが濃縮されています。しかし、ギンナンは食べ過ぎると、鼻血を出すほどの強壮食品です。脳の老化防止に役立つビタミンB1とEも多いのです。



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2016年6月18日土曜日

「海の玄米」とは

こんな古くからのことわざがあります。

  「鰯の頭は鴨の味」
 
焼いたイワシのいちばん美味なところは、頭の部分だ、という意味です。

とくに、こんがりとあぶったものなどは、カモを寄せつけないほどのうまさがあるのです。

イワシの頭のかすかな苦味が、ほどよい脂、塩味となじんで、実においしいのです。

イワシのありがたさは、丸ごと食べられる「一物全体食」にあります。
 
マグロを頭から尾まで、丸ごと食べるわけにはいきません。

骨や頭部などを除去して、肉の部分だけを食べる魚を「白米」とすれば、
イワシのように、全部食べられる魚は「海の玄米」というわけです。

イワシには、新しい細胞を作る上で欠かせない、良質のタンパク質をはじめ、脳細胞や体細胞によい脂質、ビタミンA、B類、D、E、カルシウム、鉄分、亜鉛、そして核酸など、多彩な成分が豊富に含まれており、まさに『海の玄米』と呼ぶにふさわしいのです。

日本人は、慢性的なカルシウム不足で、
イライラやストレス、あるいはトゲトゲしい社会現象の原因にもなっているほどです。

カルシウムの1日の必要量は600ミリグラムですが、実際にはその90%前後しか摂っていないのです。

ところが、イワシにはカルシウムがたっぷりなのです。

たとえば、ウルメイワシの丸干しの場合、100グラム中に570ミリグラムも含まれています。

しかも、内臓には、カルシウムの吸収を高めたり、骨の強化には欠かせないビタミンDが含まれています。
 
カルシウムには、脳の神経伝達物質がスムーズに機能するのを助ける働きもあります。

カルシウム不足でイライラしたり、キレたりするのは、脳細胞と脳細胞の間の情報の受け渡しが、
うまくいかなくなるためなのです。

怒ったり、イライラしたりすると、血圧も高くなり、脳や心臓にかかる負担も増えるから、長生きにはたいへんなマイナス要因となります。
 
ボケや寝たきりの予防にも、イワシに多い核酸とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、不可欠なのです。

人間の脳細胞は140億個もあり、そのひとつひとつにシナプスという情報をやりとりする木の枝のように伸びた突起があります。

イワシに多い核酸は、その突起(樹状突起という)を伸ばし、記憶の回路をつなぐ作用をしているとみられ、老化がもたらす記憶力の低下やポケの予防にも、少なからず期待されているのです。


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2016年6月11日土曜日

記憶力を高めるには魚を。


以前、マグロの目玉のすぐ後ろにある眼窩脂質に、DHAという「頭のよくなる脂質」が大量に含まれていることで話題になりました。

DHAは、ドコサヘキサエン酸のことで、必須脂肪酸のひとつであり、不飽和脂肪酸でもあります。

不飽和脂肪酸は、血液中のコレステロールを減らし、血栓をつくりにくくする作用があり、牛や豚の脂肪はこれとはちがう飽和脂肪酸で、常温では白くかたまった状態で、肉質の中に組みこまれています。DHA

DHAは人間の脳細胞の脂質のうち、10パーセント前後を占めていて、記憶力や学習能力と密接な関係のあることが分かっています。

「DHAが足りないと、脳の機能が低下する」「魚に含まれているDHAが、脳の働きをよくする」

イギリス脳栄養化学研究所のマイケル・クロフォード教授が、このように発表して以来、各国で多方面からの研究が進み、脳ばかりではなく、健康長寿と魚との深い関係が、改めて判明しました。

とくに、DHAは脳の中に入り込んで、脳細胞の発育を促進する数少ない物質であることが、だんだんわかってきて、世界的に注目されるようになったのです。

DHAには、壊れかけている脳の神経細胞を修復する働きもあるのではないかという期待も高くなっています。

事実、アルツハイマー型痴呆症の人の脳には、DHAが正常の人の場合の半分以下しかないといわれており、脳の神経細胞の修復に、いかにDHAが、重要な役割を果たしているかが、実証されたのです。

これからは、社会や家庭のシステムの高度情報化が、加速度的に進むでしょう。

それと並行して、高齢者人口も急増します。

「脳の機能性」が、もっとも重要な時代になっていくのです。

日本は、世界でもトップクラスのテクノロジー国家であり、長寿国家です。

その両方を、これからも、健全な状態で維持するためには、なんといっても、「脳の若さ」が欠かせません。

魚の脂質にはEPA(エイコサペンタエン酸)も、また豊富に含まれています。

DHAにしても、EPAにしても、きわめて高い薬理作用を持った成分なのです。

EPAには、血液をサラサラにして、動脈硬化や心臓病の予防効呆があることが知られています。
 
魚には、DHAやEPAだけではなく、質のよいタンパク質やビタミンA、B類、D、E、カルシウムや鉄、亜鉛、コラーゲンといった成分も豊富に含まれているのです。

記憶力を高めるには魚を食べましょう、というお話でした。


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2016年6月4日土曜日

記憶力の衰えを防ぐ「卵」

日本人が生を食べるのを見て、外国人が驚くシーンを良くテレビで見ます。

牛丼などにかけて食べるのも普通のことなのです。
 
実は、卵は、もっと積極的に、
利用すべきであるプ入手しやすいし、値段も安いのです。

ビタミンC以外は、ほとんどの栄養成分が含まれている
たいへんに優秀な食品なのです。

子供にとっては、成長促進や学習能力の向上、大人にとっては、老化防止になる貴重な成分が、実に豊富に含まれているのです。

卵が、完全食といわれるのは、タンパク質を構成するアミノ酸のバランスが優れているためで、
アミノ酸スコアは100 と満点なのです。

しかも、卵のタンパク質は消化吸収率も100%に近く、細胞を若々しく保つ効果は大なのです。


昔は、病人の見舞品によく使われた時代もありました。体力の回復に役立つからです。
 
ヒヨコという生命体を誕生させるために必要な材科を、全部持っているのが卵です。

一個の卵が、ヒヨコの脳細胞から
骨格、筋肉、全臓器と、すべての組織をつくり、生命を生み出すのです。

これらの成分は、人間の生命の健康を保つ上でも、たいへんに役に立ちます。
 

若い頃、弾力性に富み、しなやかだった血管も中年を過ぎると、だんだんこわばり、もろくなります。

「ヒトは、血管と共に老いる」

といわれるように、血管のこわばりなども老化現象のひとつといえます。


血管の老化は、脳梗塞や心筋梗寒など、さまざまな生活習慣病を引きおこします。

高血圧や動脈硬化も、また、血管の老化現象のひとつなのです。
 
「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEが多いことも、卵の大きなメリットです。

まず、血管のしなやかな若々しさを保ち、心臓病や脳卒中などのリスクを下げる働きをします。

また、体内の脂肪が酸化することによって発生する、過酸化脂質の生成を抑える働きをします。

過酸化脂質は、いってみれば腐った脂のことであり、細胞や血管を傷つけ、老化を促進させたり、ガンの原因になったりするのです。

ビタミンEは、この悪者を撃退してくれるのです。

以前は、卵は動脈硬化の原因とみられていましたが、最近、卵黄のレシチンにコレステロール値を正常に保ち、動脈硬化を予防する働きのあることが分かってきたのです。

むしろ、レシチンの主成分であるコリンから生成されるアセチルコリンに、アルツハイマー型の痴呆を予防する働きのあることも、判明しています。

アセチルコリンは神経伝達物質であり、記憶力や学習能力の向上と関係が深いのですが、アセチルコリンが、さらに効力を発揮するために必要なビタミンB12も、卵には含まれています。


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2016年5月28日土曜日

一日に大さじ一杯の黒ゴマを


ゴマの成分の中で、もっとも多いのは脂質です。

ゴマ100グラムの中に、ほぼ52グラムも含まれているのです。

つまり、半分以上は脂質が占めているのです。

脂質には、飽和脂肪酸と不飽和脂肋酸がありますが、ゴマの場合は、そのほとんどがリノール酸オレイン酸などの不飽和脂肪酸です。
 
飽和脂肪酸は、牛肉や豚肉などの肉類、チーズやバターといった乳製品に多く合まれていて、とり過ぎると血液中のコレステロールを高め、高血圧や動脈硬化といった生活習價病にかかる危険性が高くなります。

ところが、ゴマに多いリノール酸などの不飽和脂肪酸は、逆にコレステロール値を下げる働きをしているのです。

なので、ゴマを常食していると、不飽和脂肪酸やビタミンE、黒い色素のアントシアニン、さらには、ゴマ特有の微量成分であるセサミンなどの協同作用によって、血管はしなやかに健康になり、体細胞の老化を遅らせることが可能となり、生活習慣病の予防にも役立つことになるというわけです。
 
リノール酸は、人間の体内では合成することができないために、食べ物からとらなければならない必須脂肪酸のひとつです。

問題は、リノール酸は酸化されやすい性質があり、とり過ぎはよくないことが分かっています。
 
ただ、ゴマには酸化しにくいオレイン酸や抗酸化力の強いビタミンEなどが含まれているため、そのぶん酸化が防げるのです。

オレイン酸は、オリープオイルに多く含まれている不飽和脂肋酸として知られていますが、酸化されにくい成分で、加熱調理にも安心して使えます。

動脈硬化や狭心症の予防作用で脚光を浴びているのです。

胡麻をフライパンなどで炒ると、香ばしい匂いがして、食欲が湧いてきますが、熱を加えることによって、抗酸化物質の生成が多くもなります。

デパートやスーパーの食品売り場には、炒りゴマやすリゴマも売られていますが、生のゴマ(洗いゴマのこと)を買ってきて、自分で炒るのがいちばんです。

ちょっと熱したフライパンに生のゴマを入れ、火にかけてパチパチとはぜる音がしたら下ろします。
余熱で、ちょっとあたためてでき上がりです。
 
使用する時には、すったほうが消化がよく、有効成分も丸ごと取りこめます。切りゴマにしてもいいし、指でひねるひねりゴマは、香りがよく出るから、汁物の吸いロや薬味にするとよいでしょう。

もちろん、そのままご飯にかけてもうまい。

目安としては、一日に大匙一杯(10グラム前後)ぐらいがよいでしょう。


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2016年5月25日水曜日

トウガラシの話ー2

トウガラシの仲間にパプリカやピーマンがあります。

辛さを生かした香辛料ではなく、野菜としての栄養価が利用されています。

パプリカはハンガリーで生まれました。農民が冬場に食べたら健康で病気もしないと気付き、たくさん食べられるように「辛味のないトウガラシーパプリカ」を作りだしたのではないかと考えられています。

実は、ハンガリーには辛いパプリカもあり、もともと辛かったトウガラシから、辛味の少ないものが選択され、パプリカとして栽培されるようになったのでしょう。
 
北米のピーマン、日本の満願寺唐辛子などもパプリカと同じく辛くないトウガラシです。

食べやすいように、辛くない野菜として栽培されるようになったのでしょう。
 
面白いのはブータン

ブータンでは、辛いトウガラシを野菜のように食べます。

とてつもなく辛いのですが、次第に慣れてきてしまう。

隣のインドではさまぎまな香辛料を使うのに対してブータンではトウガラシだけのようです。

鎖国時代が長く、自国内で簡単に栽培できるトウガラシが広まったようです。
 
日本では、トウガラシは重要な食材ではないにもかかわらず、不思議な親近感を持っていたようです。
江戸時代には「蕃椒 羽をはやせば 赤蜻蛉」といった句も見受けられます。
 
当初、日本では食用ではなく観賞用薬用として広まりました。

七味唐辛子で有名な東京・薬研堀という地名の由来は、薬をすりつぶす道具(薬研)の名前からきたものです。
 
トウガラシが世界的に有名になったのは、ハンガリーでのビタミンCの発見でした。

パプリカからビタミンCを分離したことで、ノーベル賞を受賞したのです。
 
ビタミンC以外にも、ビタミンAやE、Kなど重要なビタミンを多く含んでおり、強い抗酸化力が期待されています。

今後、食用だけでなく医薬品への利用も研究されていくことと思われます。



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2016年5月18日水曜日

トウガラシの話ー1

唐辛子(トウガラシ)の原産地がどこだか、ご存じでしょうか。

キムチに使われているから朝鮮半島?それともスパイスの王国インド?
 
実はトウガラシの故郷は中南米なのです。

15世紀末にコロンブスによって、西インド諸島からヨーロッパに持ち帰られ、約50年ほどで、アフリカやアジアなど世界各地にもたらされた作物なのです。
 
トウガラシは、ペルーやメキシコで紀元前8000年ころにはすでに利用されており、最も古くから栽培・利用された植物の一つと考えられています。
 
今でも利用されている野生種は、小指の先ほどの大きさの実が上向きについています。

非常に激辛なのですが、特有の味や風味があるのが特徴です。
 
赤く熟した実は、触るだけでパラパラと落ちてしまいます。

また、上向きについている赤い実は、草むらの中でも目立ちます。

ただ、その辛さから動物たちが食べることはありません。

鳥だけが好んでついぱんでいるのを目にします。

鳥によって遠隔地への散布を図っているわけです。

トウガラシの発汗作用によって涼しくすると同時に、辛味によって食欲が刺激されるため、暑い地域でよく使われます。

エスニック料理に代表されるように、アフリカや東南アジアなどです。


また、使い方には世界的に共通点があり、生のトウガラシをトマトや他の野菜などとともにすりつぶして、ソースにするケースが多いのです。

日本の七味唐辛子のように、乾燥して粉状にしたものに、さまざまなスパイスを加えて辛昧を抑える方法は、世界的にみても珍しいもののようです。



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2016年5月10日火曜日

精製食品が『長寿国日本』を壊す

現在の食生活の特徴の一つに精製食品の問題があります。

あまりにも増えすぎた精製食品によって、微量栄養素がとれなくなっているのです。
 
その一つに、米が精製されたこともあります。

少し前まで、私たちが常食していた米は、今ほど精製されていませんでした。

米は籾殻(もみがら)だけをとったものを玄米、外側のぬかを少しだけとったものを三分づき、もう少しとったものを五分づき、もっととると七分づきと呼んでいます。

数字が大きくなるほど、白くなるわけです。


地方や家庭によってちがいますが、少し前までは限りなく玄米に近いものを常食していました。

したがって、まわりについているぬかが酸化している可能性もありました。

おいしいごはんを炊くためには、そのぬかをとらなければなりません。

そのため、ごはんを炊く際、米を洗うとはいいませんでした。

米はとぐといいます。

ギュッギュツととがなければ、ぬかがきれいにとれないためです。
 
昔は、精製度がかなり低かったため、といでもかなりぬかや胚芽が残っていました。

その部分にこそ、大切なビタミンやミネラル、食物繊維などが含まれています。
 
精製度の低い米を主食にすることで、
からだに必要な栄養素のかなりの部分をまかなうことが可能だったのです。

 
また、なども現在のように精製されていませんでした。

ほとんどの塩は海水を煮詰めて乾燥させて作っていました。

当時の塩は、塩化ナトリウムを主成分として、そこにかなりのにがりが残っていました。
 
そのにがりには、カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄などのたくさんのミネラルか含まれていました。
 
ところが、製塩方法が変わり、現在の塩は限りなく、塩化ナトリウム100%近く純粋になっています。

塩が変わったのですから、醤油や味噌なども変わってしまったということになります。

さすがに最近は、精製されすぎた塩に疑問をもつ人が増えたことが大きいのでしょう。

精製度の低い塩が販売されるようになっています。

入手するのも難しくなくなっていますが、よい傾向だと思います。
 
いずれにしても、少し前まで、私だちが口にするものに精製された食品は極めて少なかったのです。

一見、副食も少ない「一汁一菜」に近い食生活で生きてこられたのも、精製食品が極めて少なかったからなのです。

まさに、そのような時代に生まれ、育った方々が長寿国日本を支えてきたということができます。


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2016年5月3日火曜日

納豆のすごさ 

日本の朝ごはんのおかずでユニークなのは、なんといっても納豆でしょう。

海外にいる方には懐かしいでしょう。

あんなにネバネバと糸を引く食材を食べているのは日本人だけです。

ところが最近では、納豆も国際化して世界中にファンを増やしているのです。

その背景にあるのが日本人の健康、
長寿、そして女性の若々しい年のとり方などがですが、
もちろん、その広がりには和食の人気が後押しをしています。
 
改めて納豆の魅力をあげてみましょう。

ナットウキナーゼのすばらしい血栓溶解パワー
納豆のネバネバに含まれている酵素で、血管中に発生しやすい血栓を溶解して、血流を促
す作用があり、脳梗塞や心筋梗塞、あるいは認知症の予防に期待されています。

骨を強くするビタミンK2が増えます。
納豆菌が生産するビタミンK2には、カルシウムを骨にしっかりと付着させる作用があり、骨
の強化に役に暁つと同時に、骨からカルシウムが流出するのを抑える作用でも知られています。

老化を防ぐポリアミンが多い。
納豆に含まれているポリアミンという成分が、アンチエイジング(抗老化)効果で最近注目されています。

ポリアミンは体内でも合成されますが、加齢と共に減少。
食品から摂取することにより、体内のポリアミンの量が増加することが分かっています。

納豆菌腸内のビフィズス菌を増やす。
納豆菌はたいへん生命力の強い痢で、腸内に到達してからも生き続け、ビフィズス薗など
の免疫力を強化したり、幣腸効果を高めるなどの働きをし続けます。

⑤納豆は生きた酵素のかたまり
納豆菌が作る酵素は多彩で、納豆自体が納豆菌と酵素のかたまりといっていいでしょう。
主な酵素をあげると、まずプロテアーゼ(タンパク質をアミノ酸に分解します)、アミラー
ゼ(糖質を分解してブドウ糖に変えます)、リパーゼ(脂質を脂肪分とグリセリンに分解する働き)、
セルラーゼ(食物繊維を糖に変える働きをしています)などです。

記憶力の衰えを防ぐレシチンも多い。
納豆に豊富ななレシチンは、脳の神経伝達物質の原料となり、物忘れの防止や学習能力、記憶力
などの改善に役立つことが分かっています。
ご飯にもレシチンは含まれていて納豆かけごはんは脳の若さを保つためにも効果的です。

⑦納豆のアルギニン成長ホルモンを増やす。
アルギニンはアミノ隈の一種、成長ホルモンの原料であると同時に、うつ病の改善作用でも期待されています。
幸福感を高める働きがあり、ストレスを少なくして、自信を取り戻すことができるようになるためと考えられています。

中性脂肪を減らすビタミンB2も多い。
納豆はビタミンB2の供給源としても効果的です。
体につき過ぎた脂肪の燃焼を助け、中性脂肪やコレステロールなどを減らす働きもあります。
ビタミンB2は、細胞を酸化から守る抗酸化ビタミンである点も注目されています。


血圧の安定に役立つカリウム
カリウムには体内で過剰となった塩分、つまりナトリウムの排泄をうながす働きがあり、
血圧を安定させる効果が期待されています。

⑩納豆のうま味成分は糸=ポリグルタミン酸
納豆といえばネバネバした糸。納豆のうま味の主体はこの糸で、ポリグルタミン酸という
一種のアミノ酸とフルクタンという糖質が結びついてできています。
ポリグルタミン酸は、うま昧成分として知られているグルタミン酸の結合したもので、天然のアミノ酸です。

⑪納豆はアミノ酸フード
大豆には35パーセントのタンパク質が含まれていますが、納豆にするとアミノ酸に分解されるために消化がよくなります。

アミノ酸は体の若さを保つために不可欠で、集中力や記憶力などの脳の働きを高めるうえでも重要な働きをしています。

アミノ酸をバランスよくとることは、頭脳力をクリアに保ち、ストレスに負けない強い体と心を維持するための効果があります。

ざっと挙げてみたらこんなにもあります。恐るべし納豆パワーなのである。


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2016年4月26日火曜日

頭脳力を高める、きな粉


大豆を炒ってひいて作ったのがきな粉です。

 香ばしい香りを持ち、良質のタンパク質をはじめ、ビタミンB1や葉酸、E、K、それにカルシウムやカリウム、亜鉛、鉄などのミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。

青大豆で作ったきな粉にはカテキンも期待できます。
 
黄大豆を使った黄褐色のきな粉の他に、青大豆で作ったうぐいす色のきな粉もあり、好みや用途に応して選ぶといいでしょう。


朝食のあと会社や学校に行き、そこではじまる頭や体を使う仕事や学習を考えれば、きな粉は朝ごほんのおかずとしては理想的というわけです。

というのは、お昼のランチタイムまで頭がスムーズに回転して働き、体も軽快に活動できる成分が
たっぷり含まれているからです。
 
その成分のひとつがレシチンで、ヘルシーなリン脂質の一種。記憶力や学習能力、創作力な
どと関係の深いアセチルコリンという脳内物質の材料なのです。

もともとは大豆に多い物質で、大豆100グラム中に1480ミリグラムも含まれています。

きな粉などの大豆製品を通じて摂取されたレシチンは、肝臓で分解されてコリンとなり、血液によって脳に送られアセチルコリンの材料となります。
 
ふだんから、きな粉のようなレシチンの多い食べ物を食べていれば、脳内のアセチルコリンが増え、頭の回転もなめらかとなって頭脳力の向上も期待できるわけです。
 
物忘れを減らして記憶力を強化するためにも、レシチンは脳細胞の老化防止には欠かせない物質といってよいでしょう。

しかも、女性ホルモンに似た働きのイソフラボンも多く、女性の若さを保つための大事な成分です。
 
脳のエネルギー源として欠かせない、ブドウ糖の完全燃焼に役立つビタミンB1がきな粉に多
いという点も朝ごはん向きでしょう。

一日働くためのエネルギーをとるのが朝ごはんですから、その日的に沿った食べ方が理想的なのです。

ご飯にきな粉をふりかけて食べれば、ご飯から良質なブドウ糖、きな粉からはビタミンB1を摂取できるという、情報化時代に向いた食べ物といえます。


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2016年4月19日火曜日

熱量を必要としない日本の風土


ごはんは腹持ちがいいのが特徴です。

したがって、日本の食事は副食から熱量をとる必要はありませんでした。

そのため、野菜の料理法なども煮物や和え物、お浸しなど熱量が上からない食べ方をしてきました。

魚介類なども刺身、焼き魚、煮魚など
熱量が上がらない料理法がほとんどです。

使用する調味料も、塩、味噌、醤油、酢、みりん、日本酒など熱量が低いものがほとんどでした。

それにくらべて、小麦粉を食べてきた国は、でんぷんで空腹を満たすことが難しいので、
副食や調味料で熱量をとらなければなりませんでした。

たとえば、パンに魚を食べようとすれば、マリネやカルパッチョということになります。

野菜などもサラダにドレッシング、マヨネーズ。

ほうれん草なども、お浸しではなくバター炒めになります。
 
パンには「フライパン」が似合うというべきてしょう。

調味料もパター、ラード、ヘッド(牛脂)植物油などの油脂類、あるいはソース、マヨネーズ、ケチャップなど熱量の高いものになります。

 
それは飲み物なども同じことです。
 
日本や中国、韓国などごはんを主食にしてきた国は、食後に飲むものはたいがいお茶です。

のどが乾いたときにも、水や麦茶、お茶など熱量の低いものがほとんどです。

飲み物から熱量をとる必要がないからです。


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2016年4月9日土曜日

「ゲノム編集」の専門学会。日本でも。

人や動植物の遺伝子を自在に切り貼りできる
新技術「ゲノム編集」の専門学会がこの4月、国内に初めて設立されることになった。

世界で激しい競争が進む分野なのだが、
日本は研究者が少なく出遅れていた。

大学や企業の専門家を集めて研究を底上げし、
ゲノム編集を活用した産業の後押しも図るという。

設立されるのは一般社団法人「日本ゲノム編集学会」。

生命科学や理工学、動植物学などの研究者と、遺伝子や製薬関連などの企業約20社が参加し、会員は約300人でスタートする見込み。会長には、山本卓・広島大教授(ゲノム生物学)か就任する。


さらに、こんなニュースも出ていました。

「ゲノム編集」の技術を使い、卵白アレルギーの主要な原因となるたんぱく質を持たないニワトリを作るのに成功したと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などの共同研究チームが発表した。

低アレルギーの鶏卵開発などが期待されるという。この成果は英科学誌サイエンティフイック・リポーツに掲載されました。
 
チームは、ニワトリの有精卵から、精子の元になる始原生殖細胞を取り出し、ゲノム編集技術で遺伝情報を変え、卵白アレルギーの原因となるたんぱく質「オボムコイド」を作れなくした。

この細胞を他の卵に移植し、オポムコイドを作らない雄のニワトリを作製。さらに雌と交配を重ねて、オボムコイドを作る遺伝子をまったく持たないニワトリが誕生した。
正常に育っているといいます。


ゲノム編集:
生物が持つ遺伝情報を、自在に書き換える技術。
DNAを切断する「はさみ役」の酵素と、酵素を切断したい位置に案内する分子を使い、狙った遺伝子を壊したり、加えたりできる、というもの。
従来の遺伝子組み換え技術に比べ、格段に効率が上がった。

関連参照
ゲノム編集国産で

AI開発の国際ルール作り

酵素丸わかり
素晴らしき発酵食

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