2016年12月11日日曜日

良く噛んで食べる、を考える

現代は加工食品が多く、柔らかい食べ物が好まれる傾向があり、現代食の咀嚼(そしゃく)回数は弥生時代の約6分の1、戦前と比べても2分の1に減っているといわれます。
 
よく噛むと、唾液分泌を促し、消化吸収を助け、口の中を清潔にしたり、脳を活性化するほか、肥満防止などにも有効と考えられています。

 
厚生労働省の2009年「国民健康・栄養調査」によると、

体型別にみた食べる速さについて、肥満者(体重を身長の2乗で割った体格指数であるBMIが25以上)で速いと回答した人の割合は男女ともに痩せている人と普通の人に比べて多い

といわれています。


よく噛むことが満腹中枢を剌激して食べ過ぎを防ぎ、内臓脂肪の燃焼を促進するという研究もあります。

噛むことが健康に役立つなら、今からすぐにしたい健康法です。
 
根菜類や豆類、こんにやく、かいとぅかんふっ海藻、乾物などの食物繊維の多い食品を食べたり、
素材を大きめにカットし、適度に歯触りを残して調理すると、よく噛むことにつながりますのでお試しください。
 
最近は、さまざまな食品の栄養成分が健康に良いと注目され、口から入れれば全てを吸収して、
効果が出るかのように宣伝されたりするので、受け止める私たちも勘違いをしてしまうこともあります。

人の体は、口に入れた食べ物の栄養素を
消化酵素や胃酸などによって分解し、ビタミンやミネラルなどの力を借りて吸収・代謝します
 
調理や「噛む」ことによって、
野菜の細胞壁を壊し、中に含まれる栄養成分を吸収しやすくなるのです。

食べ物の栄養成分をより生かすためにも、噛むことは大切なのです。
 
よく噛むことで毎回の食事を「大事に味わう」という感謝の気持ちにもつながることが一番大切なことかもしれません。

ともあれ、「良く噛んで食べる」ことは、消化吸収を助け、肥満防止に有効なのです。


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