たとえそんな日が来るとしても、まだずっと先の話だと思っているのではないでしょうか。
「最近、疲れやすくなってきた」「歩くスピードか遅くなってきた」と感じたことはありませんか?
じつはそれこそ、将来の寝たきりにつながる「筋肉の衰え」の兆しなのです。
筋肉は、何もしなければ、
20代をピークにどんどん減少していきます。
一般的には1年で約1%ずつ減少していくといわれていますから、10年で10%です。
ということは、
40代になると20代のころの20%減、50代で30%減となり、
70代になると20代の約半分にまで減少してしまう計算です。
さらに高齢になれば、1年で1%以上の減少もありえます。
ただ、不思議なことに、筋肉量が減少したからといって、すぐに筋力が低下してしまうわけではありません。
じっさい、40代になって筋肉量が20%も減ってしまっても、握力、脚力、背筋力はそれほど低下しません。
筋力がガクンと落ちはじめるのは、50代以降です。
そのため30代、40代のうちは「まだ若い」筋肉もそれほど衰えていないぞ」と過信してしまう人がとても多いのですが、そこが落とし穴です。
なぜなら、運動や筋カトレーニングの必要性を感じないので、筋肉はますます衰えていきます。
そのうえ、若いころと同じつもりで肪肉に無理をさせてしまいがちで、心身ともに疲れやストレスがたまりやすくなっていきます。
こうして疲れやすくなる → ますます運動しなくなる → さらに筋肉が衰える、
という悪循環に陥ってしまうことが、「気がついたら、足腰が衰えていた」という事態につながっていくのです。
筋肉には「体を動かす」「エネルギーを生産する」などの機能以外にも、
・「さまざまな情報を発信して脳の働きに影響を与える」
・「健康状態を左右する生理活性物質やホルモンを分泌する」
といった機能を持っていることがわかってきました。
筋肉の衰えを放置していると、こうした機能にも乱れが生じてきます。
その結果、脳や体にどのような悪影響がおよぼされるのか、現時点では解明されていないことも多いのですが、未知のリスクを予防するため、筋肉のもつ健康効果を最大限に活かすためにも、いま、筋肉に注目が集まっているのです。
関連参照:
中高年からの筋肉作り
転ばぬように、歩き続ける方法
つまらんことでしょうか
和食のイロハ
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