2016年2月2日火曜日

朝の一杯のお茶が脳の活動を高める

 朝ごはんがすんだら、日本茶をどうぞ。

漬け物でも軽く噛みながら一服すると、幸福感が体中に広がっていき、何かいいことかありそうな気持ちになれるのが「朝のお茶」です。

「日常茶飯事」という言葉もあるほど日本人はお茶が大好きで、この言葉は、「ありふれた、平凡なこと」、という意味で使われています。
 
食前食後にお茶を飲み、10時と3時にまたお茶を飲む。

客が来たといってはお茶を飲み、テレビを見ながらお茶を飲む。

炬燵に入ってお茶を飲み、煎餅パリパリしながらまたお茶を飲むというのが日本人なのです。

この一服に一番飲まれているのが緑茶で、緑茶のうま味を演出しているのがテアニンという成分です。

最近の研究によると、テアニンには脳をリラックスさせる力があることが分かっています。

人間の脳は、リラックスした状態の時に本来の力を最大限に発揮できるので、仕事や勉強の前に朝食をしっかり食べてお茶を飲むのは、脳の能率を上げるためには非常に効果的なのです。

お茶のもうひとつの成分、カテキンにも脳を元気にするパワーがあるそうです。

カテキンはお茶の渋昧のもとになる成分で、ワインやチョコレートなどにも含まれているポリフェノールの仲間です。

発ガンの大きな原因と見られている活性酸素の活動を抑え込み、ウイルスや細菌などをやっつける、強力な抗酸化パワーで知られています。
 
カテキンは、老化によって起きるといわれる脳の萎縮を防ぐ効果があることも分かってきました。

海外の研究でも、カテキンの抗酸化作用がアルツハイマー病など、脳神経疾患の予防にも役立つという結果が出ています。

呼吸によって体内に取り込まれた酸素は、エネルギー源となり代謝のために使われますが、一部は他の物質を酸化させる活性酸素に変化し、細胞をサビつかせてしまうのです。
 
体内のタンパク質や脂肪、酵素、DNAなどが酸化されると、通常は体内にストックされているビタミンEやC、酵素などが活動して活性酸素を除去してくれます。
 
ところがストレスや激しいスポーツ、あるいは老化によって活性酸素の除去能力が低下すると、ガンが発生したり、動脈硬化が起こりやすくなるようです。

日本人が朝からお茶を楽しむという習慣が、実はカテキンの供給に役立ち、老化の最大の原因である活性酸素の除去に、大きく役に立っているのです。
 
昔から「食事は楽しく」とされていますが、お茶を飲むとテアニンやカテキン効果でリラックスし楽しくなり、消化もよくなり、健康にも大変にプラスになります。
 
なお緑茶には、頭をスッキリさせて眠気を取るカフェインやビタミンC、E、カロテンなども含まれているので、1日を元気に過ごすためにもぜひ朝茶を楽しんでいきたいものです。


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