2016年1月19日火曜日

よい腸の状態は脳細胞まで元気にする


脳細胞に関しては、身体の細胞とは異なる点があります。

脳細胞は入れ替わりをせず、
この世に生まれたときから死ぬまで同じ細胞を使い続けます。

しかも、いったん死滅してしまうと二度と再生できません。

ですから、常にエネルギー源となる栄養素を供給し続けることが、
脳細胞を損なわないためには必要となります。

 
細胞のエネルギー源は、グルコース(プドウ糖)ケトン体の二つです。

通常はグルコースが使われていますが、

糖尿病などがあってグルコースを使えないような場合、細胞はケトン体をエネルギー源として使おうとします。
 
認知症のある脳も、脳細胞の障害によってグルコースを使うことができなくなっているエネルギー不足の状態です。

そこで現在はケトン体のほうに着目し、ケトン体によって働けなくなっている脳細胞を元気にし、認知症改善を図る取り組みが進められています。

最近、アルツハイマー病の予防・改善につながる食材としてココナッツオイルが大きく注目されているのは、
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸が、肝臓で分解されてケトン体となるからです。
 
ココナッツオイルの他にも、脳細胞を元気にし、脳の機能を高めてくれるとされる食材はいくつかあります。

たとえば青魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエッ酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)はよく知られていますし、記憶や認知機能の改善に効果があることは数々の研究報告からも明らかとなっているところです。
 
ビタミンB群をはじめとしたビタミン類も、高齢になってからの認知機能の低下を遅らせたり、改善したりする効果が認められています。
 
脳を守るために、脳によいとされる栄養素の多い食材を積極的に摂ることは、とてもよいことだと思います。

ただし、どんなに一生懸命摂っても、腸の状態をよくしておかなければ栄養素が細胞に届かず、脳に効くとされているものも効果を発揮することができなくなります。

腸の状態・様相が悪化していては元も子もないのです。


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