2016年6月25日土曜日

森の中に不老長寿の自然食


有機野菜とか無農薬野菜などと共に、自然食ともいうべきナッツ類が、静かなブームになっています。

ナッツ類とはクリやクルミ、ギンナンなどのことです。

アメリカ産のアーモンドや畑で作るピーナッツなども、ナッツ系です。

これらは、ほとんど年中出回っているが、味のみずみずしさは、やはり、秋から冬にかけての季節です。


医療費の負担増、少子化、高齢者の増加などもあって、健康に対する関心が高くなり、食に注目する消費者が急増しているのです。
 
ナッツは、種子です。

したがって、次の代の一本の本に生長して、
同じナッツをならすために必要な栄養成分や遺伝的な情報が、ぎっしりと詰まっており、
それらがタンパク賢やビタミン類、ミネラルといった、味と栄養の「カプセル」になっています。

日本では、青森県の三内丸山遺跡などで、縄文時代の巨大遺跡が発掘されて話題になりました。

縄文時代は、今から1万2000年前から2300年ほど前までのほぼ1万年間をいいます。

この時代の終わり頃になって、稲作文化が渡来するのですが、それ以前の主なカロリー源は、
トチの実やドングリ、クルミなど木の実類であることが判明しています。

ナッツ類は、「森の玄米」といってもいいほど、栄養的にも米に負けない力を持っていたのです。
主な本の実、種実の成分をみてみよう。

クルミ
良質のタンパク質や脂質が多く、占くから老化防止や強精食として用いられてきました。
脳細胞をはじめ血管などの体細胞の酸化を防ぐビタミンEや、頭の回転をよくするビタミンB1、肌のみずみずしさを守るB2も多いのです。

クリ
クリ100グラム中には23ミリグラムのビタミンCが含まれています。
ホウレンソウの場合、35ミリグラム(年平均)だから、ほとんど同じです。しかも、クリのビタミンCはデンプン質に含まれており、熱に強いというメリットがあり、ホウレンソウより有利です。味覚の衰えを防ぐミネラルの亜鉛も多いのです。

ピーナッツ
ブレイン・フード(健脳食)と呼ばれるレシチンを豊富に含んでいます。
記憶力とも関係の深い成分で、痴呆症の予防にも役に立つのではないかともいわれています。

アーモンド
脳細胞の酸化や血管の老化を防ぐビタミンEが豊富です。
さらに、ストレスを予防するカルシウムやビタミンB1、レシチンなども含んでいます。

ギンナン
イチョウの木は大変に生命力が強く、樹齢1000年などというものもあります。
ギンナンには、長寿をもたらす樹木のエネルギーが濃縮されています。しかし、ギンナンは食べ過ぎると、鼻血を出すほどの強壮食品です。脳の老化防止に役立つビタミンB1とEも多いのです。



人気ブログランキングへ

2016年6月18日土曜日

「海の玄米」とは

こんな古くからのことわざがあります。

  「鰯の頭は鴨の味」
 
焼いたイワシのいちばん美味なところは、頭の部分だ、という意味です。

とくに、こんがりとあぶったものなどは、カモを寄せつけないほどのうまさがあるのです。

イワシの頭のかすかな苦味が、ほどよい脂、塩味となじんで、実においしいのです。

イワシのありがたさは、丸ごと食べられる「一物全体食」にあります。
 
マグロを頭から尾まで、丸ごと食べるわけにはいきません。

骨や頭部などを除去して、肉の部分だけを食べる魚を「白米」とすれば、
イワシのように、全部食べられる魚は「海の玄米」というわけです。

イワシには、新しい細胞を作る上で欠かせない、良質のタンパク質をはじめ、脳細胞や体細胞によい脂質、ビタミンA、B類、D、E、カルシウム、鉄分、亜鉛、そして核酸など、多彩な成分が豊富に含まれており、まさに『海の玄米』と呼ぶにふさわしいのです。

日本人は、慢性的なカルシウム不足で、
イライラやストレス、あるいはトゲトゲしい社会現象の原因にもなっているほどです。

カルシウムの1日の必要量は600ミリグラムですが、実際にはその90%前後しか摂っていないのです。

ところが、イワシにはカルシウムがたっぷりなのです。

たとえば、ウルメイワシの丸干しの場合、100グラム中に570ミリグラムも含まれています。

しかも、内臓には、カルシウムの吸収を高めたり、骨の強化には欠かせないビタミンDが含まれています。
 
カルシウムには、脳の神経伝達物質がスムーズに機能するのを助ける働きもあります。

カルシウム不足でイライラしたり、キレたりするのは、脳細胞と脳細胞の間の情報の受け渡しが、
うまくいかなくなるためなのです。

怒ったり、イライラしたりすると、血圧も高くなり、脳や心臓にかかる負担も増えるから、長生きにはたいへんなマイナス要因となります。
 
ボケや寝たきりの予防にも、イワシに多い核酸とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、不可欠なのです。

人間の脳細胞は140億個もあり、そのひとつひとつにシナプスという情報をやりとりする木の枝のように伸びた突起があります。

イワシに多い核酸は、その突起(樹状突起という)を伸ばし、記憶の回路をつなぐ作用をしているとみられ、老化がもたらす記憶力の低下やポケの予防にも、少なからず期待されているのです。


関連参照

和食のイロハ

中高年からの筋肉作り  
転ばぬように、歩き続ける方法
つまらんことでしょうか

人気ブログランキングへ

2016年6月11日土曜日

記憶力を高めるには魚を。


以前、マグロの目玉のすぐ後ろにある眼窩脂質に、DHAという「頭のよくなる脂質」が大量に含まれていることで話題になりました。

DHAは、ドコサヘキサエン酸のことで、必須脂肪酸のひとつであり、不飽和脂肪酸でもあります。

不飽和脂肪酸は、血液中のコレステロールを減らし、血栓をつくりにくくする作用があり、牛や豚の脂肪はこれとはちがう飽和脂肪酸で、常温では白くかたまった状態で、肉質の中に組みこまれています。DHA

DHAは人間の脳細胞の脂質のうち、10パーセント前後を占めていて、記憶力や学習能力と密接な関係のあることが分かっています。

「DHAが足りないと、脳の機能が低下する」「魚に含まれているDHAが、脳の働きをよくする」

イギリス脳栄養化学研究所のマイケル・クロフォード教授が、このように発表して以来、各国で多方面からの研究が進み、脳ばかりではなく、健康長寿と魚との深い関係が、改めて判明しました。

とくに、DHAは脳の中に入り込んで、脳細胞の発育を促進する数少ない物質であることが、だんだんわかってきて、世界的に注目されるようになったのです。

DHAには、壊れかけている脳の神経細胞を修復する働きもあるのではないかという期待も高くなっています。

事実、アルツハイマー型痴呆症の人の脳には、DHAが正常の人の場合の半分以下しかないといわれており、脳の神経細胞の修復に、いかにDHAが、重要な役割を果たしているかが、実証されたのです。

これからは、社会や家庭のシステムの高度情報化が、加速度的に進むでしょう。

それと並行して、高齢者人口も急増します。

「脳の機能性」が、もっとも重要な時代になっていくのです。

日本は、世界でもトップクラスのテクノロジー国家であり、長寿国家です。

その両方を、これからも、健全な状態で維持するためには、なんといっても、「脳の若さ」が欠かせません。

魚の脂質にはEPA(エイコサペンタエン酸)も、また豊富に含まれています。

DHAにしても、EPAにしても、きわめて高い薬理作用を持った成分なのです。

EPAには、血液をサラサラにして、動脈硬化や心臓病の予防効呆があることが知られています。
 
魚には、DHAやEPAだけではなく、質のよいタンパク質やビタミンA、B類、D、E、カルシウムや鉄、亜鉛、コラーゲンといった成分も豊富に含まれているのです。

記憶力を高めるには魚を食べましょう、というお話でした。


関連参照

和食のイロハ

中高年からの筋肉作り  
転ばぬように、歩き続ける方法
つまらんことでしょうか

人気ブログランキングへ

2016年6月4日土曜日

記憶力の衰えを防ぐ「卵」

日本人が生を食べるのを見て、外国人が驚くシーンを良くテレビで見ます。

牛丼などにかけて食べるのも普通のことなのです。
 
実は、卵は、もっと積極的に、
利用すべきであるプ入手しやすいし、値段も安いのです。

ビタミンC以外は、ほとんどの栄養成分が含まれている
たいへんに優秀な食品なのです。

子供にとっては、成長促進や学習能力の向上、大人にとっては、老化防止になる貴重な成分が、実に豊富に含まれているのです。

卵が、完全食といわれるのは、タンパク質を構成するアミノ酸のバランスが優れているためで、
アミノ酸スコアは100 と満点なのです。

しかも、卵のタンパク質は消化吸収率も100%に近く、細胞を若々しく保つ効果は大なのです。


昔は、病人の見舞品によく使われた時代もありました。体力の回復に役立つからです。
 
ヒヨコという生命体を誕生させるために必要な材科を、全部持っているのが卵です。

一個の卵が、ヒヨコの脳細胞から
骨格、筋肉、全臓器と、すべての組織をつくり、生命を生み出すのです。

これらの成分は、人間の生命の健康を保つ上でも、たいへんに役に立ちます。
 

若い頃、弾力性に富み、しなやかだった血管も中年を過ぎると、だんだんこわばり、もろくなります。

「ヒトは、血管と共に老いる」

といわれるように、血管のこわばりなども老化現象のひとつといえます。


血管の老化は、脳梗塞や心筋梗寒など、さまざまな生活習慣病を引きおこします。

高血圧や動脈硬化も、また、血管の老化現象のひとつなのです。
 
「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEが多いことも、卵の大きなメリットです。

まず、血管のしなやかな若々しさを保ち、心臓病や脳卒中などのリスクを下げる働きをします。

また、体内の脂肪が酸化することによって発生する、過酸化脂質の生成を抑える働きをします。

過酸化脂質は、いってみれば腐った脂のことであり、細胞や血管を傷つけ、老化を促進させたり、ガンの原因になったりするのです。

ビタミンEは、この悪者を撃退してくれるのです。

以前は、卵は動脈硬化の原因とみられていましたが、最近、卵黄のレシチンにコレステロール値を正常に保ち、動脈硬化を予防する働きのあることが分かってきたのです。

むしろ、レシチンの主成分であるコリンから生成されるアセチルコリンに、アルツハイマー型の痴呆を予防する働きのあることも、判明しています。

アセチルコリンは神経伝達物質であり、記憶力や学習能力の向上と関係が深いのですが、アセチルコリンが、さらに効力を発揮するために必要なビタミンB12も、卵には含まれています。


関連参照

和食のイロハ

中高年からの筋肉作り  
転ばぬように、歩き続ける方法
つまらんことでしょうか

↓クリックをお願いします。