早朝に近所の公園などをのぞくと、必ず歩いている人がいます。
顔なじみも多いらしく、あれこれ世間話に花を咲かせている人も少なくありません。
みなさんとても楽しそうに歩いていらっしゃいます。
こうした方々か増えたのはとてもいいことだと思います。
ウォーキングをはじめとした有酸素運動には多くの健康効果が期待できます。
まず、心肺機能が高まり持久力が向上しますし、毛細血管が増えて血流もよくなります。
また、脂肪を燃やして肥満を解消させるのにも役立ちますし、動脈を柔らかくして動脈硬化を防ぐ効果も期待できます。
日々せっせと歩くだけでこうした健康効果を得られるわけですから、ウォーキングは「もっとも手軽にできて、もっとも高い効果を上げられる健康法」といっていいでしょう。
ただ、ほとんどのウォーカーが誤解している点があります。
それは、「ウォーキングで足腰の筋肉も鍛えられる」と思っている点です。
すっかり思いこんでいる方が多いのですが、これは誤りです。
ウォーキングでは筋肉を鍛えることはできませんし、筋力の低下を防ぐこともできません。
どんなにたくさん歩いたとしても、歩くだけで足腰を丈夫にすることはできないのです。
たとえウォーキングをがんばっていたとしても、筋トレをやっていなければ筋肉量低下は年とともに進んでしまうでしょう。
筋肉量が減って足腰が衰えてくれば、次第に歩く距離や時間か減って、よろけたりつまずいたりすることが多くなってくることになります。
もし転倒骨折でもしようものなら、そのまま寝たきりや要介護の生活に突入してしまうでしょう。
ですから、「わたしは寝たきり予防のために毎日1時間歩くようにしているの」「ぼくは足腰を弱らせたくないからウォーキングを習慣にしているんだ」という方々は、残念ながらまったくお門違いのことをしていることになります。
ウォーキングだけでは「寝たきり予防」「足腰強化」という目的を達成することはできません。
そればかりか、ウォーキングだけに頼り切って安心していると、いつの間にか筋肉を弱らせてしまい、寝たきりの方向へ向かって行ってしまうかもしれないのです。
関連参照:
中高年からの筋肉作り
転ばぬように、歩き続ける方法
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