2016年3月15日火曜日

風邪かなと思ったら牡蠣や牛肉。

風邪にかかったかな、と思ったら24時間以内に亜鉛を摂ると効果的という、面白い研究があります。

客観性を高めるためにプラセボ(偽薬)を摂った場合と比べて、くしゃみ、鼻水などが出始める風邪の引き始めに亜鉛を摂ると、2.63日=約3日も風邪にかかる日数が短くなったといいます。

もともと亜鉛は体に必要なミネラルの一種です。

体の新陳代謝を促し、免疫力の強化を促す働きがあり、亜鉛を摂ると風邪のウイルスや細菌か喉や鼻の粘膜から侵入するのをブロックし、風邪の予防と症状の低下に役立つのではないかといわれています。


風邪を引いたら亜鉛の多い食品を摂ろう、というわけです。

一番豊富なのは、何といっても牡蠣です。

大きめの牡蝦4個なら1日に必要な摂取量8~11mgが一度に摂れてしまうので、風邪のときは牡蠣、と覚えておきましょう。

ただ、ノロウイルスが含まれていて胃腸炎の風邪にかかってしまうこともあるので、加熱したものを食べましょう。

また、同じ亜鉛が風邪に効くという研究に、75mg以上を摂れば2.75日も風邪にかかる期間が減ったという報告もあります。

この1日75mgというのはアメリカの研究による数値で、日本での亜鉛の1日の上限量は男性は40~45mg、女性は35mgなので半日程度しか縮められない。

牡嬬や牛肉、レバーなどを食べれば症状を少しは軽くすることができそうです。

足りない分はサプリメントで補うという手もありますが、なるべく食品から摂ることをおすすめします。


特に風邪を引いて弱っている体には、天然の栄養素から亜鉛を摂つたほうが、摂取量以上の恩恵を受けられると思われるからです。

2016年3月8日火曜日

筋トレはウツに効く

運動がストレス発散になることを経験上知る人は多いでしょう。


世界14カ国の22~88歳の男女2326人を

・「運動をしない」グループと、
・「エアロビクスか、筋トレ」を行うグループに分け、

うつ病の改善で、4~16週間観察をした研究があります。


運動しない場合に比べると、運動したほうが中程度以上も改善しているのですが、有酸素運動のエアロビクスより、筋トレのほうか約2倍、しかも、1.03と非常に効果があることを証明しています。


では、なぜ筋トレなのでしょうか?

こんな説があります。

まず運動することで筋肉の中にPGC(ベプシノゲン)という酵素が生成され、
それによってウツ病を引き起こすというアミノ酸のキヌレニンが脳に達するのを事前に防いでくれます。

また、筋肉中にあるPGCは加齢とともに減少するとされ、運動で筋肉を強化すればPGCの減少が抑えられるので、薬に頼らずともうつが解消できるはずという説もあります。

効率よく筋肉を鍛えるためには、やはり筋トレが一番なのです。

筋肉を太くしたくない女性は、軽いダンベル運動を回数多めにすればいいのです。

週に150分をひとつの目安としましょう。


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2016年3月1日火曜日

アジの干物と日本人

魚の干物といえば、なんといってもポピュラーなのがアジの開きです。

朝ごほんのおかずの定番で、旅館の朝食にもよく出てきますが、日本人の好きな焼き魚だからでしょう。
 
アジは一年中それほど味に変化はありませんが、やはり旬の夏にとれたものは格別に美味しいものです。

ここでいうのはマアジのことで、ほっこりと焼いた淡塩の生干しのうまさは天下一品です。

アジの語原は、「味がいいから」「あじは昧に通ず」などいろいろあるようで、
『魚鑑』という江戸時代の書物には「生干しものを上とす」と紹介されてあり、焼いて食べると最高にうまいと記載されています。
 
アジの肉には比較的クセかなく、干物、塩焼き、刺身、天ぷら、たたき、酢のもの、煮付けと何にでも向いています。

栄養面でも大変にすぐれていて、タンパク質や脂質、ビタミンB類、カルシウム、鉄、亜鉛などが豊富ですが、なかでも特徴的なのはタウリンです。

タウリンは、タコやイカ、エビ、貝類などに多いことで知られる栄養素ですが、意外にも青魚のアジにもたっぷりなのです。

心臓や肝臓の働きを助け、視力回復や動脈の硬化などにも効果が期待されている成分で、
イライラを防ぐ作用でも注目をあびています。
 
脳の機能を活性化し、「頭がよくなる」とされるDHA(ドコサヘキサエン酸)や、血液サラサラ効果でよく知られているEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。
 
DHAには抗ストレス作用もあるので、朝食にアジの干物を食べるのは、
「一日を心穏やかに過ごしましょう」という、魚食民族日本人の知恵といえるのではないでしょうか。


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2016年2月23日火曜日

朝カレーでスムーズな頭の回転



今では朝カレーはすっかり根づいていて、
子どもたちを中心に、週に何回かはカレーライスにする家庭が多いようです。
 
子どもが喜べば両親も食べるので、頭の機能や健康を考えたら決して悪いことではありません。

ホームメイドのカレーの場合、
前の日に作ってひと晩寝かせたものの方がマイルドになっていて、むしろおいしいものです。



小麦粉で作っていたドロリとした昭和のカレーは、前の晩の残りのカレーを朝食に温め直して食べるのが当たり前でしたが、不思議なことにこれがおいしくなっていて、子どもも大人も大喜びでした。
 
アメリカの野球界で人活躍のイチロー選手の朝カレーは有名ですが、日本の野球選手の中にも、
パワーが出るからといって朝カレーにする選手が少なくないそうです。

朝カレーはなぜ人気があるのでしょう。

ひとつは、スパイスのほどよい刺激が食欲を高めること。

もうひとつは、市販のカレーを使用した場合、その中に含まれている20種以ヒの香辛料が、脳内の血流を増加させるため集中力が高まり、やる気が出ること。

つまり、午前中から頭を能率的に回転するためには、朝カレーは大変、理にかなっているのです。

カレー粉のスバイスは、ほとんどが薬効性の高いものばかりなのです。

黄色のもとはターメリック、つまりウコンで、
主成分のクルクミンは血液を浄化し、血管や脳細胞の酸化を防ぐ強い抗酸化作用で知られています。

この黄色い成分には認知症の予防効果もあるといわれ、カレー料理をよく食べるインド人がアルツハイマー症にかかる率は、アメリカ人の四分の一という説さえあります。
 
カレー粉にはジンジャー(生姜)が使われ、辛味成分のジングロンには体を温めて血行をよくし、
新陳代謝を活発にして脂肪を燃焼させる作用もあります。

またガーリック(ニンニク)には、脳に元気をつけるビタミンB1の働きをよくするアリシンが豊富に含まれていて、
スタミナ増強効果も期待できます。

この他にもたくさん使われているスバイスに、薬効作用のある成分が含まれているのがカレー粉なのです。

朝カレーにおすすめの肉は、ビタミンB1の含有量が牛肉の10倍前後もある豚肉で、

100グラムも食べれば、一日の必要がとれるほどです。

脳が必要とするブドウ糖の代謝に欠かせないビタミンなので、朝から頭の回転をよくしてくれるでしょう。
 
そのビタミンB1の吸収力を高めてくれるのがアリシンという、タマネギやニンニクに含まれている成分で、
どちらもカレー料理にはよく使われていて高いパワーを秘めています。

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2016年2月16日火曜日

「昼寝」は若返りに欠かせない習慣

身体のリカバリーになくてはならないのが睡眠です。

眠っている間、身体は血流やリンパの流れ、神経や内分泌系といった機能の鈍りを正常に戻します。

日中の活動で酷使した部分を回復させたり、調整し直したりするのが睡眠の役割といってよいかもしれません。

ですから、しっかりと睡眠をとり、十分に身体を休ませることは健康と若返りの基本です。
 
また、睡眠は認知症との関連も深いとされています。

これまでも睡眠・記憶・認知症との関連性については各国で研究か進められてきましたが、
カリフォルニア大学バークレー佼の研究グループの研究によると、
アルツハイマー病の原因である「アミロイドβタンパク」と睡眠に大きな関係性があることがわかりました。


脳内に「アミロイドβタンパク」が溜まってくると眠りが浅くなり、睡眠不足となって記憶力が低下します。

けれども睡眠をきちんと取ることで、
脳細胞表面についた「アミロイドβタンパク」が洗い流され、脳細胞の破壊を防ぐというのです。
 
睡眠はアルツハイマー病の予防にも効果があるということです。
 
体内酵素の側面からしても、
睡眠は消費された体内酵素の再生と回復に大きく影響していると考えられます。
 
たとえば、日中眠くなるときの場面を思い出してみてください。

食事で満腹になった後、
仕事や運動で身体をたくさん使った後、
猛烈に頭を使って疲れた後、
お酒を飲んだ後

などに眠気を感じることが多くないでしょうか?
 
いずれも消化・吸収、代謝、解毒で体内酵素をたくさん消耗しているときです。

眠くなるのは、消費した体内酵素をリカバリーするためといえます。

夜に長時間眠るのも、体内酵素の産生に専念するてめの時間が必要だからでしょう。

副交感神経が優位となっている睡眠中、胃腸が起きているときよりも活発に動いているのも、酵素の消費かそれほど多くないこの時間帯に、腸内細菌たちがせっせと体内酵素の補充に努めているからと考えられます。

睡眠にこのような役割があることを考えれば、日中であっても眠くなったときは寝たほうかよいといえます。

昼寝ができる環境にいる方は、
20~30分でよいので、眠気を感じたときにリラックスできる姿勢で昼寝することをお勧めします。
 
会社勤めや仕事をしている方は横になっての昼寝はむずかしいかもしれませんが、
眠いな、疲れたなと感じたら、5分でも10分でも目を閉じて、椅子に身体を預けて休みましょう。

私たちは起きている間中、絶え間なく体内酵素を使い続けています。

目を開けてものをみているだけで、
見たものの情報処理や認知・判断で脳が使われ、体内酵素もつかわれています。

完全に眠らないまでも、目を閉じて身体を休ませるだけで体内酵素の消費は抑えられます。

5分でよいので、こまめにちょくちょく身体をを休ませる時間を作ってみてください。


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2016年2月9日火曜日

タバコで恐いのはガンではなく肺気腫の方だ。

喫煙肺気腫になると息苦しい生活を強いられます。

タバコを吸い続けて肺がんになるかどうかは、確率論の問題です。

一割から二割の人はがんになる可能性がありますので、決して低い数字ではありません。

ただ、タバコを吸い続けてきた期間や、遺伝的要素も関係してきますので、今タバコをやめることで結果が変わるかどうかはまったくわかりません。
 
タバコの害というのは、だいたい20年後くらいにツケがきます。

タバコを吸っている人が三年後に肺がんになったとしたら、これまで吸い続けてきた蓄積によって細胞ががん化されて肺がんに至ったということです。

タバコをやめても、これまで吸い続けてきたわけですから三年後に肺がんになるリスクを著しく減らせるわけではありません。

今タバコをやめれば、20年後くらいにがんになるリスクを抑えることができるという息の長い話
なのです。

また、タバコの場合は、受動喫煙という問題があります。自分はよくても周りの人の健康に害を及ぼすことは起こり得ます。子供や孫の将求のために禁煙をするという考え方もあると思います。

肺ガンよりも心配したほうがいいのは、むしろ肺気腫です。

肺の内部でガス交換をしている肺胞が壊れていき、ガス交換が上手くできなくなる病気です。

いったん壊れてしまった肺胞はもとに戻らないいため、残った肺胞だけでガス交換をしなければなりません。

肺胞の破壊は徐々に進行していき、息切れが頻繁に起こるなどの症状として現れます。
 
60代くらいの人で、外出時に酸素ボンベを持ち歩いている人がいますが、肺気腫になるとチューブを付けて酸素の補給をして生活しなければならなくなることがあります。

自宅でも在宅酸素療法をし、外出時には酸素ボンベを待ち歩きます。

息苦しい状態が続きますので、肺気腫になった人からは「かなり辛い」と聞きます。

すぐに死ぬわけではありませんが、息が苦しいまま何年も生きなければいけないことのほうが辛いことかもしれません。

生命に不可欠な酸素吸入に障害が生じているわけですから、その影響は体全体に幅広く及びます。

合併症になって死亡するリスクも高まります。

肺気腫の主要な原因とされるのが喫煙ですから、
肺気腫にならないようにするために、タバコをやめるという考え方があってもいいと思います。



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素晴らしき発酵食

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2016年2月2日火曜日

朝の一杯のお茶が脳の活動を高める

 朝ごはんがすんだら、日本茶をどうぞ。

漬け物でも軽く噛みながら一服すると、幸福感が体中に広がっていき、何かいいことかありそうな気持ちになれるのが「朝のお茶」です。

「日常茶飯事」という言葉もあるほど日本人はお茶が大好きで、この言葉は、「ありふれた、平凡なこと」、という意味で使われています。
 
食前食後にお茶を飲み、10時と3時にまたお茶を飲む。

客が来たといってはお茶を飲み、テレビを見ながらお茶を飲む。

炬燵に入ってお茶を飲み、煎餅パリパリしながらまたお茶を飲むというのが日本人なのです。

この一服に一番飲まれているのが緑茶で、緑茶のうま味を演出しているのがテアニンという成分です。

最近の研究によると、テアニンには脳をリラックスさせる力があることが分かっています。

人間の脳は、リラックスした状態の時に本来の力を最大限に発揮できるので、仕事や勉強の前に朝食をしっかり食べてお茶を飲むのは、脳の能率を上げるためには非常に効果的なのです。

お茶のもうひとつの成分、カテキンにも脳を元気にするパワーがあるそうです。

カテキンはお茶の渋昧のもとになる成分で、ワインやチョコレートなどにも含まれているポリフェノールの仲間です。

発ガンの大きな原因と見られている活性酸素の活動を抑え込み、ウイルスや細菌などをやっつける、強力な抗酸化パワーで知られています。
 
カテキンは、老化によって起きるといわれる脳の萎縮を防ぐ効果があることも分かってきました。

海外の研究でも、カテキンの抗酸化作用がアルツハイマー病など、脳神経疾患の予防にも役立つという結果が出ています。

呼吸によって体内に取り込まれた酸素は、エネルギー源となり代謝のために使われますが、一部は他の物質を酸化させる活性酸素に変化し、細胞をサビつかせてしまうのです。
 
体内のタンパク質や脂肪、酵素、DNAなどが酸化されると、通常は体内にストックされているビタミンEやC、酵素などが活動して活性酸素を除去してくれます。
 
ところがストレスや激しいスポーツ、あるいは老化によって活性酸素の除去能力が低下すると、ガンが発生したり、動脈硬化が起こりやすくなるようです。

日本人が朝からお茶を楽しむという習慣が、実はカテキンの供給に役立ち、老化の最大の原因である活性酸素の除去に、大きく役に立っているのです。
 
昔から「食事は楽しく」とされていますが、お茶を飲むとテアニンやカテキン効果でリラックスし楽しくなり、消化もよくなり、健康にも大変にプラスになります。
 
なお緑茶には、頭をスッキリさせて眠気を取るカフェインやビタミンC、E、カロテンなども含まれているので、1日を元気に過ごすためにもぜひ朝茶を楽しんでいきたいものです。


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