長年、過体重が続くと、それに膝が耐え切れず、変形性膝関節症になるというのは中高年にありがちなことです。
特に閉経後の女性にリスクが高いのは、ホルモン変動が原因の一つと考えられます。
この時期以降の女性には骨粗鬆症も多発します。
骨粗鬆症は骨からカルシウムが溶け出してしまう状態で、閉経前後の十年間で全骨量の約20パーセントもの骨量を女性は失ってしまいます。当然、骨の強度は低下します。
歩行時、運動時、特にジョギングなどを長時間行ったときなどに、疲労から足首が土踏まずの側に倒れ込む現象(オーバープロネーション)を放置しても、膝痛は生じます。
これはスポーツ好きの男性にしばしば見られます。その背後にも重い体重が関係していることが考えられます。
最近、体重が2~3キログラム増えた方は影響しているかもしれません。
そういう方が本来の体重に戻すと、痛みが軽くなったり、なくなることもあります。まずは食事療法で減量に取り組んでください。
膝が痛むときでも、できる運動があります。椅子に座ったままラジオ体操第一に取り組むと、体の深部の筋肉を鍛えられます。
大腿四頭筋(太腿前の筋肉)を鍛える運動も、椅子に座ったままできます。
座った状態で目視できる位置まで爪先を前方に少し伸ばして接地します。ここから下腿部をゆっくり上げて3秒間静止。そして、ゆっくり下ろします。
太腿を上げないのがコツです。これを左右10回ずつぐらいから始めましょう。
そうすると大腿四頭筋がよく使えます。近所にプールのある方は水中ウォーキングを取り入れるのもいいでしょう。
こうした自助努力を生活の中で試みて、それでもよくならなければ受診してください。
中には、過去に負った半月板損傷などの古傷が顔を出しているかもしれませんので。
関連参照:
「加齢」との付き合い方
老化。焦げ・枯れ・錆びと
0 件のコメント:
コメントを投稿