食後には、デザートとして果物を食べるべきだ。
ただ、仕事や勉強で疲れたときや、ちょっと小腹が空いたときのおやつには、果物が最適なのです。
果物は健康にいい。このことは、1975年の果物消費量の多さからも証明されています。
「いくら体にいいと言っても、たくさん食べると糖分の摂りすぎになってしまうのではないか?」と心配したり、「果糖は、血糖値を上げやすく、太りやすい」と、果物を敬遠したりしている人もいるかもしれません。
しかし、常識的な量の果物で、糖分の摂りすぎになることはまずありません。
摂りすぎの目安は、ミカンー日15個以上、リンゴー日10個以上だ。いくら果物が好きな人でも、そんなにたくさんは食べないでしょう。
おやつやデザートで果物を食べたからといって、糖分過剰になることはないのです。
さらに、果物はほとんど脂肪を含まないため、カロリーは菓子類の10分の1程度と低いのです。
また、豊富に含まれる食物繊維がお腹の中で膨らみ、満腹感をもたらすので、食べすぎの心配もありません。果物は非常に優れたダイエット食品と言える。
果物に含まれる果糖は、ブドウ糖と同じ単糖類です。単糖類は、体内でそのままエネルギーになるため、疲労回復に効果的なのです。
また、果物には、ビタミンのほか、体にいい物質が豊富に含まれています。
例えば、ミカンの果肉に含まれる色素、カロテノイドには、がんを抑制する作用があることが知られています。
パパイヤ、パイナップル、キウイなどに多い酵素、プロテアーゼは、肉などのタンパク質を分解し、消化吸収を助ける効果があります。肉料理のデザートとしてこれらの果物を摂ると、胃もたれや胸焼けを防ぐことができるのです。
また、旬の果物には、季節を快適に乗り切るための栄養がぎゅっと詰まっているのです。
例えばミカン。日本ではコタツにミカンは、冬の定番だ。
ミカンは古くから、風邪の特効薬として使われてきました。ミカンには、ビタミンCやビタミンAなど、免疫カアップや、抗酸化作用のある栄養が豊富に含まれているのです。寒さから体調を崩しやすい冬に、うってつけの食べ物です。
夏の果物の王様といえば、スイカだ。
スイカは、成分の90パーセント以上が水であるため、汗をかきやすい夏の水分補給に最適である。さらにカリウムやカルシウム、マグネシウム等のミネラルも含まれているので、少量の塩を振ると、スポーツドリンクと同じような効果が期待できるのです。
さらに、スイカなどの果物に含まれるカリウムには、体内の水分を排泄する働きがあるため、むくみに絶大な効果を発揮します。
夕方になると、脚がパンパンで靴が入らない、お酒を飲んだ翌日など、顔がむくんでしまうという人は、スイカやメロン、キウイ、バナナなどを朝食やおやつとして食べるといいでしょう。
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●出典は東北大学・准教授、都築毅 著
『昭和50年の食事でその腹は引っ込む』講談社+α新書
関連参照:
スーパー和食。調査方法
ビタミン・ミネラル活用事典
老化。焦げ・枯れ・錆びと
シニアからの栄養学
サルコペニア予防
つまらんことでしょうか
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