2015年5月26日火曜日

和食に自信を持てない?日本人

和食」とは、何だろう?

ここ50~60年で、日本人の生活環境は著しく変わった。環境ばかりでなく、生活様式も大きな変化を遂げている。
 
たとえば、農業でいえば、昔はクワやスキを使い、手作業で行っていたものが、今はトラクターやコンバインなどの機械に替わった。

家事や仕事なども同じだ。機械化、自動化によって効率が上がり、体はずいぶん楽になった。
 
食卓も様変わりしている。昔はおじいちゃん、おばあちゃん、息子夫婦、孫など、大家族で食卓を囲むのが普通だった。
 
しかし、核家族化か進んだ今は、親子3~4人で食卓を囲めればいいほうだろう。夫婦の共働きによる子どもの「孤食」も問題になっている。
 
当然、食事の内容も変化している。

1960年に比べて、2010年では米の消費量がほぼ半分になり、逆に牛乳などの乳製品は約4倍、牛や豚などの肉類は約5.5倍、油、油脂類は約3.1倍に増えた。
 
これほど大きく変化すると

一体何か「和食」か、わからない。どこまでが「和食」か、わからない。

例えば、牛肉を使った料理は、「和食」に入るのだろうか?
 
明治時代まで、日本人は肉を常食していなかった。しかし、今では、すき焼き、しゃぶしゃぶ、牛丼などは、誰もが和食としてイメージしているす。
 
また最近では、ラーメンやカレーライスも新和食と言われたりする。
  
一口に和食と言っても、時代によってその内容は大きく変わっているのだ。和食の定義は、おそろしく曖昧だといえるのです。
 
確かに「和食」は、世界一の健康長寿食だ。

しかし、いくら「和食」は健康にいいといっても、「我が家の食事の栄養バランスはすばらしいです」と、胸を張って答えられる人は、ほとんどいないのではないだろうか。

これでは「和食」に対し、日本人である我々が自信の持ちようがない。
  
一方、テレビや新聞では、「食の欧米化や食生活の乱れによって、生活習慣病が増えている」と盛んに言われている。

飽食の時代に警鐘を鳴らし、「伝統的な粗食で健康になる」「日本人の体質に肉は合わない」などと唱える研究者もいる。
 
粗食で本当に健康になれるのか? 現代の欧米化された食事は、本当に体に悪いのだろう
か?

さまざまな説が研究者によって唱えられ、マスコミを飛び交い、一般の方は混乱するばかりだ。
 
この混乱は、そもそも「和食」とは何を指すか、定義が曖昧であることが原因かもしれない。
 
「和食」は、時代によって大きく移り変わっている。特に戦後、高度成長期から激変した。

ではどういうの「和食」がもっとも健康にいいのだろうか?

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