2015年5月23日土曜日

肉と油は決して悪者ではない 

肉をよく食べる人は、病気になりやすいのでしょうか?

実際、「肉は寿命を縮める原因になるから、なるべく食べないほうがいい」「肉を食べると、血液がドロドロになる」と、心配している人も多い。

 
確かに、日本人は明治時代までは、ほとんど肉を食べていなかった。

牛や豚などの獣肉を食べ始めたのは、明治の文明開化以降である。

そのため、専門研究者の中にも、「日本人の体に肉は合わない」「がんや生活習慣病の原因は、肉食」という説を唱える人もいる。
 
しかし、最近の研究によって、肉をまったく食べないより、適度に食べたほうが、健康にいいことがわかってきた。
 
肉などの動物性タンパク質を控えると、抵抗力が落ち、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなる。

回復力も低下するため、風邪をこじらせ、肺炎を引き起こす可能性もあるのだ。。
 
また、動物性脂肪に含まれているコレステロールは、細胞膜や、各種ホルモン、胆汁酸などを作るために欠かせない。
 
コレステロールが極端に不足すると、血管が弱くなり、脳卒中を招いてしまう。

事実、動物性脂肪の摂取が少なかった1960年までは、脳溢血で亡くなる人が非常に多かった。
その後、日本人の平均寿命が延びたのは、肉食が大きく寄与していることは間違いない。健康長寿のためには、適度の肉が必要不可欠なのだ。
 
牛、豚、鶏など、肉の種類にバリエーションをつけ、食材の数を増やすことは、老化の抑制にも効果がある。

高齢者はサッパリしたものを好むため、肉を敬遠しがちだ。

しかし、食べる量が少なくなる高齢者にこそ、少量でスタミナが補給できる肉はお勧めである。
 
結局、肉と油について言えるのは、それ自体を悪いと考えるのは、ナンセンスということだ。
極端にカットすると、今度は体に悪影響を及ぼすのだ。
 
確かに現代は、肉と油を摂りすぎている。

しかし、摂りすぎが悪いのは、どんな食品でも同じである。
 
偏りをなくして食材を増やし、全体のバランスをよくすること。これが健康長寿への近道なのだ。



関連参照:
サプリメントとの付き合い方
老化。焦げ・枯れ・錆びと
シニアからの栄養学
中高年からの筋肉作り  
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