タンパク質の摂取量が上がると、タンパク質代謝の常として、カルシウムの必要量が上がるためです。
まず、タンパク質を多くとり、それが人はのアミノ峻に分解されると、血液が酸性に傾きます。
それを中和させるためにカルシウムが使われるのです。
また、タンバク質をとったことでアミノ酸処理が活発になると、多くの尿素が出るため、尿の排泄も活発になります。
そのとき、水に溶けやすいカルシウムは尿と一緒に排泄されてしまうのです。
つまり、タンパク質を摂取すると、カルシウムが使われるだけでなく、排出されやすい状態になるため、タンパク質はカルシウムと合わせてとる必要があるのです。
もしも、タンパク質やビタミンCだけを大量に摂取し、カルシウムを摂収しないでいると、カルシウムが不足してしまいます。
たとえ、通常通り、牛乳やジャコ、野菜などを食べて、カルシウムを摂取していたとしても、タンパク質の摂取量が上がれば、普段以上にカルシウムが使われてしまうので、不足状態になるのです。
カルシウムはとても大事な栄養素で、99%は骨や歯に貯蔵されています。
残りの1%は細胞中にあり、細胞の中と外の水分調整をしたり、酵素に働きかけ全身の細胞を活発にさせたり、白血球の食菌作用を助け免疫機能に関与するなど、生命の維持に深く関わるような仕事をしているのです。
それほどの大仕事をしているカルシウムが不足してしまっては一大事です。
ところが、人間の体はよくできているもので、貯蔵している骨や歯から借りてきて使うことができるのです。
万一カルシウムが不足してしまった場合、体の内部から供給できろように骨や歯に貯蔵されているのです。非常に素晴らしいシステムだと思います。
しかし、これで一件落着ということにはなりません。
借りてきたものは、元の場所にきちんと戻す必要があります。
食べ物から大量にカルシウムをとって、借りた分をすべて返すことができればいいのですが、悲しいことに、骨や歯から溶け出したカルシウムは戻すことができないのです。
そして、骨代謝で入れ替わるまで、カルシウムを貸し出した部分の骨密度は、低い状態のままでいなければならないのです。
さらに、不思議なことに、口から摂取した経口カルシウムは、多くとりすぎてしまった場合でも排泄されやすいのですが、体の中から借りてきたものというのは排泄されにくいのです。
では、排泄されなかったカルシウムはどうなるのでしょう?
カルシウムはイオンで溶け出るのですが、溶け出したカルシウムは結石化しやすく、結石化した状態であちこちに付着し、付着したところで硬くなってしまうようなのです。つまり、血管に悪さをするということです。
だからこそ、常に、不足しないようにとり、骨から借りないようにしなければならないのです。
骨に貯蔵されているカルシウムは、骨の強度と硬度のために使うものですから、骨専用に使ってもらうのがベストなのです。
運動選手が疲労骨折をするというのはよく聞く話ですが、これは骨自体にカルシウムが足りないためなのです。
筋肉を増やしていくときに骨に借りを作ってしまった結果といえるでしょう。
タンパク質を多く摂取し、体を激しく動かして筋肉が大きくなったときにカルシウムが不足し、知らず知らずのうちに骨が脆くなる。
結果、重くなった筋肉を支えることができずに、骨折してしまうのかもしれません。
関連参照:
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老化。焦げ・枯れ・錆びと
シニアからの栄養学
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