2015年9月24日木曜日

ニッポンの粗食を見直す-2

長寿の秘訣は主食にあり

日本人の食生活がおかしくなったのは、1955年に始まった『栄養改善普及運動』からです。

これは、戦後の栄養不足から回復するために、肉・牛乳・卵といった高たんぱくの食材をとろうというもので、お米の消費量が減り、パンや油脂、乳製品などか多いという
食の欧米化が進むきっかけになりました。 

想像以上にひどい今の食生活を、私たちはどう改善すればいいのでしょう。

そして、「日本人に合った食事」とは何なのでしょうか。

それは、歴史的ににいえば、縄文後期や弥生時代から日本人が食べ続けてきた「ごはん」を中心とする食事をすることです。

日本人は長年、ご飯を食べ続けてきました。それが体に悪いはずはないのです。

これを現代生活で実践するにはどうしたらいいでしょうか。 

管理栄養士の幕内さんがあげている6つの提案を見ていきましょう。


長くなるので前半の3つをまずご紹介します。


●ごはん、味噌汁、漬物を基本とする

 ごはん、味噌汁、漬物という3品の組み合わせは、鎌倉時代から800年以上も続いています。

主食のごはんと、それを引き立てる発酵食品である味噌汁、漬物という名脇役。

これに野菜、種実、海藻、魚介類を副食とすれば、現代のごはん食は完成です。


●ごはんをいっぱい食べる

 ごはんは、日本人に合った、最高のエネルギー源です。

しかも体にかかる負担か少ないので、たくさん食べても問題はありません。

逆に、ごほんの摂取が少ないと、どうしてもほかのものでエネルギー補給をしなければならず、
廿い物やお菓子などに手を出してしまいがちです。

ごはんをたくさん食べれば、こうした間食を食べたいという気持ちは少なくなるはずです。
 
また、ごはんを主食にすれば、副食も自然と適切な物を選ぶようになります。

野菜、種実、海藻、魚介類を、素材を生かしたまま食べるには、主食をごはんにする以外には難しいのです。

例えば、パンやラーメンを主食にするとそれだけで十分ですし、副食をとる場合も自然と油の多いドレッシングをかけたサラダや油物になりがちです。


肉類や油物は少なく

肉類や禎物は、食事の欧米化によって、急激に取り入れられたもので、日本人の食生活史上では、ほんの50年ほどの歴史しかありません。

日本人の体にとっては「異物」なのです。

間違った燃料を補給しても、体はいうことをきいてはくれません。

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●出典:幕内秀夫「ニッポンの粗食 ごはんお基本レシピ」から

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