2015年3月15日日曜日

妊婦が魚を食べるときの注意点

魚介類はタンパク質に富み、飽和脂肪酸が少なく、オメガ3脂肪酸を豊富に含みます。

その一方で、汚染物質の存在も考えなければいけません。

水銀やポリ塩化ビフェニル(PCB)が蓄積している魚介類が多いからです。
 
だからといって魚介類いっさいを避けてしまう女性がいますが、それはあまりにもったいないことです。

魚介類の栄養素を摂るメリットは、それらの汚染物質が将来産まれるかも知れない子どもへ及ぼすデメリットをはるかに上回リ、健康によいのです。
 
水銀は胎盤を通じて母親から胎児へ移行します。

高濃度の水銀は、胎児の脳の発達に悪影響を及ぼしますが、低濃度の場合は相反する意見があります。

胎児が子宮にいるときに低濃度の水銀を摂取すると神経や学習能力に問題を生じるというものから、マイナスの影響は見られなかったというものまで、さまざまな研究結果があります。
 
魚を食べるメリットとリスクについての大規模な調査研究がふたつあります。


ハーバード大学公衆衛生大学院と米国医学研究所が行った調査ですが、それぞれ同じ結論
すなわち「多少の汚染物質のリスクはあるものの、魚を食べることは健康によい」に達しています。
 
魚介類に含まれるオメガ3脂肪酸は、胎児および出生後の子どもの脳の発育に重要な役割を担います。

ある小規模な研究によると、DHA(オメガ3脂肪酸の一種)を幼少期により多く摂った子どもは、
情緒と脳、からだの発達がよいという結果が出ています。

およそ2万人の妊娠中の英国人女性を対象に行われた、大規模で長期にわたる調査研究によると、一週間の魚摂取量が20オンス(約560グラム)以下の女性が出産した子どもは、言語のIQテストの結果が下位4分の1に集中しました。
 
賢い選択をすれば、あなた自身も産まれてくる子どもも、汚染物質の影響を受けずに必要なオメガ3脂肪酸を十分に摂取することができます。

週2~3回、1食あたリ約140~220グラムの魚を食べるのが理想的です。


関連参照:
シニアからの栄養学
中高年からの筋肉作り  
サルコペニア予防  

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