病気になるリスク遺伝子と長寿との関係。
多くの人は、糖尿病や心臓疾患になりやすい遺伝子を持っている人が、持っていない人より早死にすると思われるでしょう。
また、生活習慣病になるリスク遺伝子のない人が、長寿を保っていると思われるでしょう。
2010年、アメリカの科学アカデミー紀要に、生活習慣病の危険因子が長寿に及ぼす影響を調べた論文が発表されました。
100歳以上の1700人の長寿者と若年群すべての遺伝子領域の全ゲノムを解析した研究で、病気のリスク遺伝子に関しては両者の間にはまったく差がない、という結論でした。
研究したベークマン博士らは、生活習慣病である22の主要疾患のうち、30のリスク遺伝子を厳密に比べてみました。
その結果は驚くべきことに、1人あたりがもっているリスク多型の頻度は平均27~28個で、18個以下の集団から37個以上の集団まで、両者の間にはまったく差が見つからなかったのです。
ということは、長寿者も若年者と同じように病気の遺伝子は持っていても、リスク遺伝子の数の多さが生活習慣病の発症を決定づけているものではない、ということなのです。
寿命を決めていたのは病気のリスク遺伝子ではなかったのです。
重要なことは、病気にならない環境を整備することです。
良い環境をつくることによって私たちにある体の遺伝情報が変化する ということなのです。
つまり後天性遺伝子情報が長寿を決めていたということです。
ですから、ガンにかかりやすい家系であるからといって、不安に思う必要はありません。
ガンになるかどうかは、生活習慣を含む環境で決まるのです。
参考文献・出典:
藤田紘一郎「遺伝子も腸のいいなり」
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関連参照:
遺伝子検査で何がわかるのか?
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「加齢」との付き合い方
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