サルコペニアを専門の研究領域とされている立命館大学スポーツ健康科学部 藤田 聡准教授 の研究のことが、ちょっと古いのですが「AERA 」2009年7月13日号にあります。
要点の抜粋をしながら見ていきます。
「高齢者に有酸素運動をしてもらいましたが、1回だけでもタンパク質合成のシグナルが若年者と同じレベルまで改善されました。
有酸素運動は心肺機能の向上が目的ですが、高齢者の場合は筋肉を作る働きも刺激されます。
だから、筋トレも有酸素運動もやりましょうと提案しています。
セラバンドという特殊なゴムバンドを使うと手軽に、グループで輪になって会話しながらでも一緒に筋トレをやれます。
『運動しなければ』ではなく、グループで楽しく手軽にできることで継続性を追求します。グループだと、近況を報告しあったり、趣味の話をしたりと会話もでき、人同士のつながりも広がります。
長期的な実効が検証されれば、一つのパッケージ・プログラムとして全国に発信していけるはずです」
こんな感じですが、この研究の目標は
基礎的な研究にも関わらず
「本当はこのプログラムでどれだけ医療費を削減できるかを探求したい」
と言うように、かなり志は高い。
「もう一つの課題はアスリートのパフォーマンス向上。
同じ筋肉ですが、こちらはいかに効率的に筋力を増強できるかがテーマであり、実際に筋肉のサンプルを取ってアミノ酸摂取に対する生化学的反応を調べてきました。
新設予定のスポーツ健康科学部では栄養士などを含めたチームで、科学的な情報をトレーニングの現場にフィードバックしていきます。代わりにアスリートの様々なデータを私たちに提供していただきます。
立命館の各クラブの監督やコーチは科学を積極的に取り入れていく姿勢があるので、お互いにプラスになると思います」
高齢者とアスリートの両極端の筋肉の研究を通してどれだけサルコペニアを解明し、結果このプログラムでどれだけ医療費を削減できるのか。
また、その際、セラバンドという特殊なゴムバンドの普及もポイントになりそうです。
もうひとつ。中高年の時期から筋肉をつけ、サルコペニアに備えようという
「中高年からの筋肉作り」というサイトも参考になるでしょうか。
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