男性の更年期障害は、女性のように劇的な身体的症状を伴わないため、自分でも更年期障害になっていることに気づかないことがほとんどです。
また、女性には女性特有の病態を専門とする「婦人科」があるのに、「男性科」がないことも男性更年期障害を発見しにくくしてしまっている原因のひとつです。
では、どうすれば、自分が更年期障害になっているかどうか、知ることができるのでしょう。
女性の場合、生理が遅れたり、早くなったり、周期が乱れることで、女性ホルモンが低下してきていることを知ります。
実は男性にも、女性と同じように、性ホルモンの低下を教えてくれる指標があるのです。
それは「朝立ち」です。
朝立ちというのは、朝、目を覚ましたときに起こっている勃起のことです。
あまり知られていないのですが、男性は寝ている間のかなりの時間帯に、実は勃起しています。
これを「夜間睡眠時勃起現象(NPT)」といいます。
このNPTが起きている時間は若いときほど長く、20代では全睡眠時間の約半分、それが40代になると4分の1に、50代になると5分の1程度にまで短縮されます。
人間の睡眠は、体を休める「レム睡眠」と、脳を休める「ノンレム睡眠」が交互に繰り返されます。
NPTは、レム睡眠時に起こります。
そして、最後のレム睡眠のときに起きたNPTが、目覚めたときに認知される、いわゆる「朝立ち」なのです。
このNPTは、テストステロンの低下に伴い時間が短くなっていくので、目覚まし時計を使わずに自然と朝目覚めたときに、朝立ちが起きていなければ、更年期障害になっている危険性があると言えます。
ここでなぜ、「目覚まし時計を使わず」と限定したのかというと、
自然に目覚めるときは、必ずレム睡眠のときに目覚めますが、目覚まし時計を使うと、ノンレム睡眠の最中に強制的に目覚めさせられることもあるからです。
ノンレム睡眠ではNPTは沈静化してしまうので、正確な判断はできません。
もし、自分が調べる時には、必ず目覚ましを使わずに起きたときの状態を目安にしてください。
男性更年期になると、単にメタボになるだけでなく、仕事に対するやる気が失われたり、異性に対する興味や性欲そのものも低下したりしていきます。
最近は若い人にもED(勃起不全)によって満足のいく性交が行えなくなっている人が増加していますが、これもストレスによるテストステロンの急激な低下が大きく影響していると考えられます。
男性の朝立ちは、女性の生理と同じくらい重要なものです。
もし、調べてみて、男性更年期障害の兆候がある場合でも、悲観する必要はありません。
なぜなら、体温を恒常的に上げるための努力をしていく過程で、男性更年期障害も改善させることができるからです。
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