笑いにはその発達段階においていろいろな種類があります。
1>自然微笑
新生児微笑は、生まれたばかりの赤ちゃんが眠っている間に微笑する現象で、本能的なものです。
自然の生き残り戦略として、遺伝子に組み込まれた仕組みだといわれています。
生後3ヶ月程度で消失するが6ヶ月までに565回の自然微笑と15回の声出し笑いが観察された例もあるようです。
赤ちゃんの姿と、それを好ましく思う親の認知特性です。
2>受動的な笑い
自発的に起こる自然なもので、嬉しさの表現である。親の顔の視覚情報が脳の情動中枢である大脳辺縁系に到達し、続いて大脳基底核に中継され、顔面筋の一連の活動をまとめて、笑いをつくります。
3>能動的な笑い
笑おうとする意思があって、積極的に介入を取り入れる笑いです。
漫画、落語、映画、本などは能動的に笑えるもので、意思の力が入ります。
社交上の笑い、前頭葉の笑い、さらに、達成感のあるスピリチュアルな笑いも含まれます。
4>信号としての笑い
笑いによって顔の表情が変わるスピード、笑いの発現時間は、本人の感覚を探す能力を反映しており、個人的なスタイルとも関係する。
典型的な笑いは、充分な強さがあり、消えるまでに時間がかかる。
それに対して、ちらっと浮かび、すぐに別の無表情な顔に変わり、笑いが直ちに消える断片的な笑いもあります。
セロトニンを分泌する機能とも関係しているようです。
ぎこちない、または曖昧な表情は不足信号としても笑いである。
舞台俳優は、笑いという信号を強調して30メートル以上も離れたところに伝えるという、不自然な課題をこなすことができるといいます。
5>病的な笑い
笑うべき刺激がない時に笑いの発作が起こる、コントロールできない笑いと、脅迫笑いといおう病的なものもあります。
小脳と橋核の笑いの中枢の異常と、笑いの出力を調節する神経回路に異常がある場合があります。
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