2013年12月26日木曜日

体温が上がるだけで内臓脂肪の解消

メタボリック・シンドロームの解決策は、
アディポサイトカインを生産する内臓脂肪をなくすことです。

そのこと自体は正解なのですが、現在推奨されている方法が食事制限と運動療法だけというのは、あまり効率的な方法だとは思えません。

なぜなら、メタボリック・シンドロームの重要なリスクファクターである、男性更年期に対する対処が含まれていないからです。

では、どうすればテストステロンの分泌を正常にすることができるのでしょう。

これを説明する前に、副腎という臓器について説明しなければいけません。

というのは、副腎というのは実はとても大事な機能を体の中で果たしているのです。

副腎は、左右の腎臓の上に位置する、重さ5~6g程度の小さな臓器なのですが、
約90%の「皮質」が10%の「髄質」を包み込んだ構造をしています。

そんな副腎の主な働きは、脳からの指令に応じてさまざななホルモンを生産・分泌することです。

その副腎の機能が低下してきたことが、私たちの健康に大きな影響をもたらすようになったといわれています。

アメリカでベストセラーとなった『Adrenal Fatigue』(アドリーナル・ファティーグ)という本があります。

タイトルの「アドリーナル・ファティーグ」とは、まさに「副腎疲労」という意味で、現代人の副腎が疲労していることに対し警鐘を鳴らしたのです。

副腎皮質でつくられるホルモンのひとつに、DHEA(デヒドロエビアンドロステロン)と呼ばれる性ホルモンがあります。 

このホルモンは、アンチエイジングの世界では「長寿のマーカー」として注目を集めているのです。

なぜなら、DHEAの多い人ほど長生きすることがわかってきているからです。

百歳以上の健康な方の血液を検査すると、皆さん共通してDHEAの値がとても高いのです。

アドリーナル・ファティーグ(副腎疲労)になると、副腎の機能が低下するので、この
DHEAの生産量も低下します。

すると原料が不足することになるので、男性の場合は男性ホルモンであるテストステロンの生産量も低下することになります。

実は、これが、男性更年期障害のメカニズムなのです。

つまり

「ストレス → 副腎機能低下(アドリーナル・ファティーグ)→ DHEA減少 →
テストステロン(男性ホルモン)減少 → 男性更年期障害(PADAM)」

というわけです。

このメカニズムがわかれば、
いったいどうすれば男性更年期障害を改善できるのか、理解できると思います。

生活習慣の改善とライフスタイルの見直し、
それとともに、体温を恒常的にアップさせることをすればいいのです。

この場合、体温を上げるメリットは免疫力を高めることだけではありません。

というのは、体温が恒常的にアップするということは、体温を作り出すためにより多くのエネルギーを消費する体になるということなので、内臓脂肪の解消にも絶大な効果をもたらすからです。

私たちが1日で消費するエネルギーの大半は、
基礎代謝といって生命活動を維持するために必要なエネルギー量で占められています。

体温が上がるということは、この基礎代謝のエネルギー量がアップすることなので、極端なことをいえば、体温が上がると、ただ寝ているだけでも多くのエネルギーを消費する体になるのです。


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